日本企業の設備が古い?その責任はいったい誰にある?

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内閣府の調査によれば、日本企業が持つ設備の老朽化が目立つとのことです。

2019年時点で日本の設備の平均年齢は11.8年となっており、G7の中で2番めに古くなっています。もっとも古いのは、やはりというべきかイタリアであり、13.3年です。

逆にもっとも新しいのはアメリカで、9.7年となっています。

これを受け、日本経済新聞は企業の設備投資の増加が日本経済成長のカギ、などと論説しているわけですが、果たして本当にそうなのでしょうか。






日本の設備が老朽化


日本は今でこそ、企業の設備の更新が遅れて老朽化が目立つわけですが、バブル崩壊直後の1991年の、設備の平均年齢は7.9年であり、G7の中では最も短かったのです。

以下は日本企業の1960年から2020年までの設備投資の額を表しているわけですが、バブル期の金額を30年以上も超えられないという状態が続いています。

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(出所:ニッポンの数字)

果たしてこれを企業の責任だと責めることができるのでしょうか。

合成の誤謬を正せない政府


バブル期の過剰な設備投資により、供給過多となった日本の産業界は設備投資に及び腰となります。

この背景には、バブル崩壊で貸し渋り、貸しはがしに走った銀行が貸し出しを絞ったという要因もあったでしょう。

民間需要が冷え込んでいるときには、最後の消費者として政府が積極的に金を使うほかありません。それは世界恐慌の教訓でもあります。

日本政府のバブル崩壊後の行動(公共投資の動向)を見てみましょう。

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(出所:社会実情データ図録)

金額、あるいは比率の多寡を見るよりも以前と比較した増減の方向を見ることが重要ポイントです。

バブル崩壊後の1990年代後半、日本政府は最後の消費者となるどころか、まるで真逆に財布を絞り、民間(企業・家計)と同じような行動をとっています。

これが日本が長らくデフレから脱却できなかった最大の原因だといえます。

それなのに、設備投資を行わない企業に日本経済停滞の責任を押し付けるような論調の、日経新聞はまことに不謹慎極まりないと思うのです。

民間企業が設備投資をしなかったのは、それが最も合理的な行動であったからにほかなりません。

需要が落ち込んでいるのに供給力を増やしたら、設備投資の金は無駄になるし、遊休資産が増えるだけだからです。

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やるべきことをやらない政府


政府の失策を民間になすりつける、あるいは政府が本来やるべきことを民間になすりつける、といった愚行は今なお行われています。

政府はやたらと賃上げをするよう民間企業に要請しているわけですが、まずは公務員の給与をもっと上げたらどうか?(妬み僻みの日本社会ではできっこないが)

それができないならば消費減税をすればよい。

賃上げのニュースが相次ぐ中でも、22か月連続で実質賃金が減少しているのが日本の現実です。

近年、税は財源ではないという事実も少しずつ認識されてきました。

その考え方に従えばどうでもいいことではありますが、税収弾性値が大きくなっている今、減税をして経済成長したほうが結果的には税金が多くなることもまた指摘しておかねばならないでしょう。

日本人の悲劇


こんな状況ですから、岸田政権の支持率は下がる一方であり、もはや悪夢の民主党政権並みの支持率と化しました。

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(出所:社会実情データ図録)

これでもなんとか持ちこたえているのは、野党がそれ以上にだらしなく、ポンコツであるからにほかなりません。

日本の有権者にはもはや”究極の選択”しか残されていないのです。悲劇。

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