金利上昇を喜べない銀行も。出口なしの不動産融資の闇

札束

マイナス金利の解除は、一見、銀行にとって収益向上に資するものと考えますが、多くの地方銀行や信用金庫にとってはそうでもないようです。

その要因となっているのは、ここ10年に増加した不動産向け融資。

不動産向け融資が多くなると、なんとなく危なげという感覚は、バブル崩壊の際に不動産融資が異常に膨らんでいたことからもなんとなく想像はつくのですが・・・。

いったいどんなリスクがあるというのでしょうか。






低金利にあえいてきた銀行


この10年というもの、銀行は異次元金融緩和に苦しめられました。

金利が下がっても貸出が増えるわけでもなく(これ、財務省のケチケチ緊縮財政のせい。合成の誤謬に政府も乗っかるという愚行)、そのため利ザヤが稼げない。

そのため、手数料稼ぎに躍起となって、年寄りを騙し?投資信託やら仕組債やら保険商品やらを買わせまくって苦情が多く発生していることはご存じのとおりです。

本業である融資では、比較的利ザヤが大きく取れる不動産融資を増やして糊口をしのいできたわけです。

金融政策の限界


アベノミクス以降の異次元金融緩和で、日銀は銀行から国債を買いまくり(買いオペ)、マネタリーベースが急増しました。

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(出所:日本銀行)

銀行は余剰となった資金を貸し出しに回したいわけですが、金利水準がもともと低すぎて少々金利が下がったところで、企業はお金を借りてくれません。

なにしろ需要がないのですから。典型的な「流動性の罠」にはまり込んでしまいました。

マネタリ―べ―スが急激に伸びたのに、銀行の貸出は同じようには増えていないことがわかるでしょう。

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(出所:日本銀行)

財務省に足を引っ張られ続ける財政政策


本来であれば、ここで財政政策の出番となるわけですが、アベノミクス下においても、積極的な財政政策は取られませんでした。

いや、取れなかったというべきでしょう。なにしろ財務省がさまざまな手法で妨害してくるのですから。これは今は亡き安倍元首相が語っていることでもあります。

以下は公共事業費の推移です。

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(出所:財務省)

アベノミクス以降も増えてはおらず、下げ止まって横ばいが精一杯という結果となりました。

この間、消費増税を2度も行ったため、日本人の貧困化は加速し、実質賃金の減少がひたすら進んだというわけです。

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金利上昇の恩恵を受けられない融資


さて、このような環境下で、地域金融機関の不動産向け融資は6割も増加しました。

例えばアパートローン。

貸出金利は固定金利が約6割となっており、貸出期間は平均24年と長くなっています。

固定金利であれば、今後、金利が上昇しても金利収益が増えるわけでもなく、貸出期間が長いだけにその影響も長く続くこととなります。

また、話はちょっとずれますが、貸出先を見つけられず資金運用に困った金融機関の多くが投資したのがリートです。

Jリートの値動きもさえず、含み損を抱える金融機関が多くなっており、こちらも銀行経営を圧迫している要因の一つです。

マンションバブルは続くよいつまでも?


日本銀行は、一部不動産市場の動きに注目しているようです。思うにそれは東京都心のマンション市場ではないかと推測します。

2023年度、東京23区内の新築マンションの平均価格が初めて1億円を超えました。中国不動産バブルの崩壊から、日本の不動産に資金が向かっている可能性が高そうです。

デベロッパーはなんとか価格を抑えようと面積を狭くしてステルス値下げをしようとしていますが、残念ながらステルスとならずに隠し切れない状態です。

日本のマンションバブルがいつまで続くかはわかりませんが、金利上昇とともに沈んでいくのではないかというのが個人的推測です。

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