日本の投資信託市場も自浄作用が働きつつある

世界的に見て、日本の投資信託市場はその市場規模に比べ、運用されている投資信託の本数が非常に多いというのが特徴です。
公募投資信託の平均運用資産は116億円。アメリカは760億円となっています。
これはどんな要因によるものなのでしょうか。
日本では、その時々のテーマに沿った投資信託を次々に設定し、顧客がそれまで保有していた投資信託の解約を勧め、新たな投資信託に乗り換えさせて手数料を稼ぐというビジネスモデルが横行していました。
このため、旬を過ぎた投資信託の運用資産は減少し、死に体のような投資信託が存在感なく残るという構図ができあがりました。
しかし、ここに来てその流れも徐々に変わりつつあります。
投資家のコスト意識が厳しくなり、運用会社も合理化の努力が必要となっています。どんなに規模が小さな投資信託でも監査を受けなければならず、運用資産が小さければその負担はより大きなものとなります。
そこで、償還により投資家に資産を返還するという事例が多くなってきています。
また、ひふみ投信やさわかみ投信のファンドなど、実績のある投資信託に長期に資金を託すという流れができつつあります。資金運用において、余計なコストを払わないということはこの超低金利下にあっては特に重要な戦術です。
長い目で良いものに投資する。当たり前のことがようやく日本にも根付きつつあるといえると思います。
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