Jリートの運用報告の行間を読む

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ここ最近、いくつか連続してJリートの資産運用報告が郵送されてきました。

A5サイズのものもあれば、B5サイズのものもありますが、中身は各投資法人とも立派なもので、運用不動産を写真付で紹介してくれています。

不動産オーナーになったような気分でいいですね。まあ零細オーナーですが。

運用報告の中には、当期の運用経過や今後の運用方針などが記載されており、今後のJリート市場についてどのような見方をしているかを垣間見ることができます。

もっとも運用の当事者ですので、あまり踏み込んでは書けませんし、こちらとしては行間を読み取っていくしかないというのが率直なところです。

せっかくなので、運用報告からそのポイントを一部引用しつつ、その行間を覗いてみたいと思います。
(色付けはブログ管理人によるものです。)


・さくら総合リート投資法人(総合型Jリート)

「当期に引き続き、来期においてもオフィス拡張による移転・統合ニーズは継続すると考えています。」

大都市圏への人口集中は続いていることからこれらの地域の賃貸住宅需要は今後も増加すると考えられます。」

・CREロジスティックスファンド投資法人(物流施設型Jリート)

電子商取引の拡大、3PL事業者の利用の拡大等、市場の構造変化が生じており、それに伴うテナントニーズの変化に対応した物流不動産に対する需要は強く、今後も増加すると見込まれます。」

・マリモ地方創生リート投資法人(総合型Jリート)

不動産投資の利回りの低下や投資に適した物件の品薄化など厳しさは増しておりますが、不動産売買市場は堅調に推移していくものと思われます。」

「賃貸住宅の需要は安定的であるとともに、今後も全国の賃貸住宅の需要が増加していく可能性があるものと思われます。」

「日常生活における必需品を販売するスーパーマーケット、ドラッグストアの販売額は、今後も安定的に推移するものと思われます。」

「ビジネスホテルは今後も安定した稼動が見込めるものと思われます。」

(オフィス賃貸市場)

依然として成約賃料は上昇傾向であり、需給タイトな中、賃料上昇トレンドは継続するものと思われます。」

・インヴィンシブル投資法人(ホテル・住居型Jリート)

「不動産投資市場においては、継続的な景気の回復、金融緩和、デフレ脱却への期待感を背景に、投資家の投資意欲は積極的な姿勢が維持されています。」





さて、どのように考えればいいだろうか・・・?

まず、今の不動産価格についてはかなり好調であると見て取れます。品薄状態にあることから当然高い価格で取引が行われていることは容易に想像できます。

今後ですが、金利動向に大きく左右されるのではと考えます。インフレ目標が早期に達成されるようなことがあれば、Jリートは値下がりするのではと考えます。

当面は横ばい状態が続くと思いますが、東京五輪が一つの節目になるのではないでしょうか。

あとは株価との相関です。

国内株式とJリートの相関係数は概ね0.55といったところであり、相当程度の相関関係があるようです。株価が高止まりしている間はいいですが、今後の数年を考えると慎重な見方をしておく必要があると思います。

【結論】

とにかく高値は追わない。安いときだけ買う。しかも無理のない範囲で。

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