ドン・キホーテによるユニー子会社化の影響

日経平均は900円以上の大幅安。
その中にあって、ドン・キホーテは10%超高くなり、気をはいています。これはドン・キホーテがユニーの株を100%取得し、子会社とする報道による影響です。
ところで、ユニー・ファミリーマートHDの業績は好調です。
2018年8月の中間期の連結純利益は前年同期比で34%アップの300億円。予想を75億円も上回りました。
しかし、その原動力となったのはコンビニ。
サークルKサンクスをファミリーマートに業態変更することで、1日あたりの売上高が平均で1割も伸びたのだそうです。とりわけ弁当や総菜の販売が好調のようです。同じコンビニでもブランドによって大きく異なるのですね。
セブンイレブンには及びませんが、善戦しているといえるでしょう。それにしてもセブンの強さは一体何なんだろう。ゆるぎない1位を保っています。
その他には、ドン・キホーテを模したユニーの店舗の改装。
現在までに6店舗を改装していますが、改装前に比べ、売上高は1.9倍、客数は1.7倍、粗利は1.6倍となっており絶好調です。
今後も改装していくことになるのでしょうが、ペースが遅いという感は否めませんでした。しかし、子会社化することで店舗の改装は加速的にスピードアップするでしょう。
心配なのはやはり「人」の問題です。
人間は変化に弱いものであり、歳をとればとるほどそれは顕著になります。ユニー世代の社員がいきなりドンキ流の品ぞろえや陳列をしろと言われても戸惑ってしまうし、心理的抵抗もあるでしょう。
ところでユニーの売り上げはドン・キホーテとそん色のない水準で6,000億から7,000億円程度。
既に改装した店舗同様に売上が伸びると仮定すれば、ユニーをドンキ化するだけで1兆円の売上げが上乗せされると予想できます。
今のドン・キホーテと合計すれば2兆円弱になり、一躍有数の小売業者に躍進することになります。問題はドンキの文化にユニーの社員がなじめるかどうかにかかっていると言っても過言ではないでしょう。
それにしてもドン・キホーテの業績を眺めると驚きます。
1989年に1店舗めを開店。その後29期連続で増収増益。バブル崩壊とともに生まれ、バブル崩壊とともに成長。逆風が吹き荒れる中で成長を重ねているということは余程時代の流れにマッチしてお客の心をつかむことができたということです。
ユニーを取り込んで更なる飛躍を遂げてほしいものです。
それにしても昨日のアメリカ株の下落に続き、日本株の下落にはびっくりしました。銘柄によってはかなり魅力的な水準に来つつありますので、バーゲンハンティングを狙っていきたいところです。
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