不動産株とJリートの相関関係は?

アメリカの金利上昇が日本にも波及しています。
そして、金利上昇による借入金の利払負担上昇懸念を嫌気して不動産株が売られています。
不動産市況の好調は終わりつつあるという見方もあり、不動産業の業種別株価指数は7か月ぶりの安値をつけました。
これには金利上昇のみならず、先日のスルガ銀行による不動産関連融資の不正にともなって、銀行が不動産関連融資に対して慎重な姿勢をとっていることも影響しているものと思います。
そこで気になるのは、保有するJリートの今後の値動きです。
過去の推移(2006年5月から2018年9月まで)の不動産業の株価とJリートの値動きが以下のグラフです。

ぱっと見でほとんど同じ傾向を示しているように思えます。相関係数を調べると+0.913。(※ 相関係数)
強い相関関係があるといえます。
しかし、グラフを見ていて気が付きました。ここ最近は似たような動きをしていないことに。いったい何がきっかけなのか・・・?
2013年3月の黒田日銀総裁発足が転機になったのだろうと確信しました。
2013年3月から2018年9月までの相関係数を調べてみると、なんと-0.289。弱いながらも逆相関になっています。
ちなみに2006年から2013年2月までの相関係数は+0.982。ほとんど同様の動きをしていたと言っても過言ではありません。
今後も逆相関が続くのか、それとも一過性の動きなのか、判断つきかねるところです。なにしろ理由がまだよくわかりませんので・・・。
しかし、これがはっきりしないと今後の投資戦略が立てられませんので困ったことになります。引き続き調査して理由がわかればまたアップしてみたいと思います。
※ 相関係数・・・
変数の関係の強さの程度を表す値。-1から+1までの値を取り、+1に近いほど強い正の相関、-1に近いほど強い負の相関がある。A,B2つの変数があるとき、正の相関があればAの値が増えるほどBも増え、負の相関があるときはAの値が増えるほどBは減る。
(相関係数の目安)
±0.7~1.0:かなり強い相関あり
±0.4~0.7:やや相関あり
±0.2~0.4:弱い相関あり
±0.0~0.2:ほとんど相関なし
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