外貨建保険、代理店・保険会社にとっておいしい商品

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外貨で運用する一時払型の終身保険や年金保険が売れているという。

退職金が入った人や円での低金利運用に我慢ならない人が購入するケースがほとんどだろう。

米ドルと、比較的金利が高い豪ドルでの運用が人気のよう。

予定利率が3%などと、日本円では考えられない利率が提示されている。

まとまった資金の支払いが必要であり、銀行等での販売が中心となっているようだ。

このような商品は販売側にとっては非常においしい商品である一方、その反対に契約者にとっては旨味がない場合が多い。

なにしろ販売手数料がバカみたいに高い。

保険の世界ではその商品を買うことによってお客がどれだけ手数料を払っているか開示する義務はない。

一時期、これが問題視されて、外貨建保険商品のようにリスクが高い商品については手数料を開示すべきではないかという意見が広まった。

結局のところ、金融機関代理店の一部は自主的に保険会社から受け取る販売手数料を開示することでお茶を濁す結果となった。

ざっくりだが、金融機関は1,000万円の保険料をお客から預かって保険会社に払えば、4、5%程度の手数料が入ってくる。

場合によってはそれ以上だ。それだけ手数料を払っても儲かるお客が儲かる金融商品はめったにないだろう。

しかも、保険会社はそれを支払ってもなおかつ利益を上げられるのだから一体お客からいくら踏んだくってるのかという話であるが実態は不明である。

そこまでの開示義務はないからだ。

ライフネット生命が純粋に保険料の支払いに充てられる金額以外の付加保険料を開示したが、その流れは他の保険会社には浸透しなかった。そりゃそうだ。医療保険やがん保険なんかは保険料の半分程度は付加保険料だと思われる。

そんなものを開示したら消費者は腰を抜かしかねないし、ショック死が続出して保険会社が保険金支払いに追われることにもなりかねない。

だがこれも単純に開示義務を課すことに疑問を感じるのも確かだ

コンビ二でコーヒーを買ったときにこのコーヒーの原価はいくらか聞くようなもんだ。

教えてくれっこないし、嫌なら買わなければいいだけの話。

しかし金融商品において特殊なのは業者と消費者の情報の非対称性が非常に大きいということだ。

特にお年寄りは容易に騙されやすい。

また、外貨建一時払保険の契約への注意点はそれだけにとどまらない。

MVA(マーケット・バリュー・アジャストメント)という仕組みだ。日本語でいうと市場価格調整という。

外貨建ての保険は外国債券で運用される。債券の価格は金利が上がれば下がり、下がれば上がる。

保険解約時の解約返戻金の計算にあたり、この債券価格の変動リスクを保険契約者に託してしまうのがMVAという仕組みだ。

これは一概に悪いということはない。儲かることもあれば損をすることもある。

しかし、今アメリカは景気に過熱感が出ており、金利はあと1、2年上昇することが予想される。

要するに解約したときに債券価格の下落損を被る可能性が高いということだ。

利率が高いからといって外貨建ての保険を勧めてくる輩がいたら注意してかからねばならない。

あなたをカモだと思っている可能性がある。

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