コンビニATM対メガバンクATM

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三菱UFJ銀行と三井住友銀行は相互にATMを開放するという。

三菱UFJ銀行のカードで三井住友銀行のATMを使ってお金を引き出しても平日の昼間なら無料になるというわけだ。

両行はATMの共同開発、共同運用まで視野に入れているという。

相互補完をすることで、余計なコスト負担を減らしたいという意向のようだ。

コンビニATMが台頭し、またキャッシュレス化が進む中で銀行内のATMは確実に存在感を失いつつある。

メガバンクが払うセブン銀行のATM使用料は年間100億円を超えるという。

また銀行のATMは過剰な付加価値を追い求めるあまり、ATMそのものが非常に高価となってしまっている。

その点、コンビニATMは機能を絞り込んでコストを抑え込んでいるので利益も出やすい。

もっとも、自分の実感として、メガバンクは立地が駅前に集中しており、コンビニATMとはもともと競合していないので、相互開放したとしてもコンビニATMにとってそれほどの脅威にはならないだろう。

コンビ二ATMにとって脅威なのはむしろ急激なキャッシュレス化の進展だ。

若者を中心とした現金離れで、セブン銀行のATMの利用数はここ数年で1台あたり1割強も減少している。この流れは逆戻りすることはないだろう。

収益の多角化のため、電子マネーの入金機能などを持たせるなど対策を打っているようだ。

セブン銀行はアメリカのセブンイレブンに日本と同じビジネスモデルを持ち込んだがうまく行かなかった。

アメリカは日本よりもキャッシュレス化が進んでいるのだから容易に想像できたとも思えるのだが・・・。

成長路線が終焉を迎えつつある中でセブン銀行はさらなる株主への高い利益還元が求められることになるだろう。



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