銀行は斜陽産業になりつつある

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学生の就職希望ランキングで、銀行の順位が大きく下降している。ここ数年はトップであったのが、一気に落下してしまった。

最近の学生は本当に情報に敏感だ。銀行の収益が急激に悪化していることをしっかりと研究しているのだろう。

金利はゼロ近辺に張り付いたまま上昇する気配がない。にもかかわらず貸し出し金は伸びず、本業で利ざやが稼げない。本業で赤字を出す銀行が増えてきている。

利ざやの大きかった不動産関連融資も例のスルガ銀行の件で急ブレーキがかかっている。

貸し出しが伸びなければ有価証券運用などで稼ぐしかないが、こう金利が低くては魅力的な債券もない。いきおい低格付の債券を仕込めばいつか来た道になりかねない。

むしろ手持ちの債券が、アメリカ金利上昇の余波を受けて評価損となっている銀行も多いようだ。

株式運用もリスクが大きくて比率は上げられないし、第一、今後の相場は嵐が待ち受けている可能性が高い。

Jリートは魅力的だがいかんせん市場規模が小さくて、大規模な資金運用はできない。

さて、どうしたものか。

やむなく経費削減というのが現実路線ということになる。

残業代カットや採用抑制、合併などによる効率的経営を目指すほかない。

当局はしきりに低収益な金融機関の合併を勧めているような気配である。放っておいて金融危機を起こすわけにはいかないからだろう。

いずれにせよ、いばらの道がまだまだ続きそうな気配である。



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