NT倍率の趨勢は何を暗示しているのか

株価が軟調気味に乱高下している。
世界的な景気減速懸念から来るリスクオフが進んでいるものと思われる。
海外投資家は今年大量に日本株を売り越しているという。
株価の下落により、株式の割安感が出ているという見方もある。
日経平均のPERは12倍程度とかなり低い水準にまで下がっている。
また、PBRは1.1倍と解散価値に近い水準である。
業績予想の前提となる円相場は平均すると108円程度が想定されており、現在の為替水準ならば業績の上方修正の可能性もないではない。
来年は大統領選の前年となるため、トランプ大統領の再選を向け、景気の悪化はなんとしても避けなければならない。
先日亡くなったブッシュ元大統領(父)は湾岸戦争で、ものすごい支持率を得ながら、その後の景気後退で、再選ができなかった。
大統領選は結局のところ、景気動向に大きく左右される。
その意味で、来年のアメリカの株価はそれほどは下がらないものと期待できる。
しかし、日経平均が割安だというのは私にはどうも腑に落ちない。
NT倍率が妙に高い。
参考に過去の日経平均とTOPIX、NT倍率の推移をグラフ化してみた。


趨勢として、2009年くらいからNT倍率は右肩上がりになっている。
理由は今のところよくわからない。
銘柄の入れ替えがなにかしらの影響を与えているのかもしれない。
それにしても日経平均が本当に割安であるならば、むしろNT倍率は下がりそうなものだ。
日経平均が割安なら、TOPIXは激安(ドンキならば驚安)ということになるのだろうか。

全体的に広く買われることがないので日経平均が高止まりしているだけのようにも思えるのだが。
日銀が日経平均をシンボリックに上げているようにも感じる。
NT倍率の高騰はなにかを暗示する神の見えざる手なのか、単なる市場の歪みなのかはもう少し考察が必要のようだ。
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