日銀のETF買いが与えている影響

2009年あたりからNT倍率が高くなってきていることを述べた。
ちらちら調べていたら、その理由が概ねわかった。
日銀のETF買いが2010年からスタートしたのだった。
当初、ETFといえば専ら日経225であったために、不自然にNT倍率が上昇していったのだろう。
その副作用で、昨年あたりから買い入れるETFを日経225からTOPIX型に変えてきているようだ。
それでもNT倍率が高止まりしているのは、日銀は日経225のETFをホールドし続けているということだろう。
今後もそうやすやすと売りには出せないだろうし、TOPIX型のETFでは買い入れても全体には波及しにくいと考えられるから、NT倍率は当面高いまま推移すると思う。
最近急にNT倍率が上昇したのは、日銀が今年、買い入れるETFの金額枠である6兆円に迫り、買い支え資金が無くなると思って、日経225先物で売り崩しにかかったら、枠にこだわらず日銀が買いを入れてきたので慌てて買い戻しに走ったため、日経平均がTOPIXに比べ、相対的に上昇したのではと推測する。
一昔前、PKOなどといわれた株価維持策が2010年前から復活しているのだ。
そう考えると2万円割れは必至と思っていたが、その考えも揺らぐところである。
それにしても、日銀マネーに頼った相場とはいささか寂しい感がある。
やはり、一般の投資家による自然な買いで株価が上昇していく姿が望ましいことは言うまでもないだろう。
【関連記事】
・NT倍率の趨勢は何を暗示しているのか
・NT倍率から考える日経平均の近未来
・NT倍率を見れば日経平均はいずれ・・・
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