年金資金が株の買い手から売り手に

老人



年金資金といえば巨額の資産を運用し、株式市場にも資金を投入してくれる巨大投資家というイメージがあります。

しかし、世界的な高齢化、とりわけ先進国の人口の高齢化により、その構図が変わりつつあるようです。

現役を退いて、年金をもらう人口の急増により、年金資産を売って年金の支払いに充てなければならなくなったということ。

アメリカでもベビーブーマー世代の大量退職により確定給付年金はすでに資金の流出のほうが多くなっています。

支払いに充てるお金を株式に投資するわけにもいかず、安全資産へ資産を移行する動きが出てきます。

救いは年金を受け取った人が個人投資家として市場に参加してくれていること。

要は運用主体が変わってきているということですね。

転じて日本に目を移すと、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が数年前、株式の運用比率を12%から25%に引き上げました。

直近の運用状況を見ますと、確かに25%まで国内株式で運用しているようです。

よって、資金の流出超過となれば新たに買う枠はなく日本も同じ構図となります。

銘柄の入れ替えによる需給変化をもたらすのみです。

世界的に高齢者が多くなる中で低金利が続き、年金資産の運用もなかなか難しい局面です。

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