FRBの金利政策軌道修正の影響・・・

株価は下落基調にあるとはいえ、目下アメリカ経済は好調を維持しています。
失業率は3%台と最低水準。
しかし、最近の株価の動きをみれば明らかなように世界的に景気後退の足音が高まってきています。
FRBのパウエル議長は昨年4度目の利上げを決めて株価の下げに拍車がかかりました。
もっとも、FRBも景気後退を危惧しており、2019年の利上げは3回から2回に引き下げる可能性が高いことを示唆しています。
トランプ大統領はFRBの利上げ路線に怒りを示し、利上げに牽制球を送っています。
何しろ来年景気が悪化すれば自身の再選に黄信号が灯ることになりますから。
アメリカの10年債と2年債の動きを見てみますと依然として逆転するまでには至っていません。
しかし、今年後半から来年前半にかけて景気後退に陥る可能性が高いと思います。
となると株価にも当然悪影響が出ることになるでしょう。
アメリカの金利が思うほど上がらないとなるとドル高の流れも弱まり、円高懸念が高まります。
購買力平価をもとに考えると、日本円は1ドル100円程度まで買われる可能性があると思います。
輸出企業の想定為替レートは110円程度と思いますので、110円を割る円高は企業業績に悪影響を与えることになりかねません。
日経新聞によれば、世界の社債が9年ぶりの安値になっているとのこと。
低金利時に企業は大量に社債を発行して資金調達しましたが、ここに来て債務不履行リスクが高まってきているとの見方から売られているようです。
世界の社債発行残高はここ10年で倍増しており、フィッシャーの負債デフレ論を思い出す必要があります。
中国経済も実態はガタガタのようですし、アメリカが大きな景気後退に陥ると、けん引役がいなくなってしまいます。
とにかく今年は非常に不安定な経済状況に陥る可能性が高く、日本株投資も石橋を叩きつつ行う必要がありそうです。
弱気一辺倒のような書き込みとなってしまいました。
でも、安い時に買って高い時に売るという常識に則れば、仕込み場が徐々に近づいており、バーゲンハントをするチャンスの年となりそうです。
【関連記事】 フィッシャーの負債デフレ論から考える現在
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