スズキ、新興国通貨安のあおりを受ける

インド

スズキ自動車の2018年11月の世界生産が前年同月比で8%減となったということです。

生産台数で約27万台。年換算で320万台ペースです。

世界のトップグループが1,000万台超であることを考えるとスズキの生産台数もたいしたものです。いずれは世界のトップ10に入ってくることは間違いないと思います。

もっとも、価格帯が安いので売上ベースではもっと下になってしまいます。

ところで、生産減少の主な原因は23か月ぶりに生産が減少したインド市場の影響です。

インドも世界的な新興国通貨安のあおりを受け、インドルピーの価値が下がったことがその要因のようです。

自動車ローンを扱うノンバンクの資金調達が厳しくなり、貸したくても貸せない状況になっています。

ノンバンクは、海外からの資金調達に頼っているということだと思います。

スズキはローンでクルマを買う人が減ることを見込んで、先に生産を縮小した模様。

今後もこの状況は継続するのでしょうか。

インドルピーの動きを見ると2018年10月上旬に安値をつけ、その後は上昇基調に転じていることから、今後の資金調達は幾分楽になると考えられます。

と考えれば、11月の減産は一時的であろうと推測するのが妥当でしょう。

米中経済戦争のあおりを受けにくいインド経済は引き続き安定した経済成長が見込めますので、インド関連の株式や投資信託は数少ない有望な投資先と考えられます。



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