景気後退に備えたJリート投資

株価は将来の景気を先読みするといいます。
ここ最近の世界株価の下落は今年の後半から、来年にかけて景気が悪化するであろうことを示唆しているものと考えられます。
多少の景気後退で済めば良いのですが、ひょっとしたらリーマン・ショックの再来なんてことにもなりかねません。
ところで年も明け、2019年の新たなNISA枠ができました。
NISAでは損失が発生しても、特定口座との利益と相殺できないので、大きな利益が出なくても利益の出やすい投資を心がけています。
今、もっとも無難だと考えているのがJリート投資。
不動産市況はアベノミクス以来堅調です。
とりわけ、オフィス需要が強いと感じます。
しかし、オフィスは景気後退に弱い不動産でもあります。
逆に景気後退に強いのは住居。景気が悪くても家賃は下がりにくいし、入居者の数も多く住んでいかなくてはならない以上なかなか退去するわけにもいきません。
■各不動産カテゴリーごとの特徴
【オフィスビル】
・景気の影響を受けやすい。
・テナントが抜けることも多く収益の安定性に欠ける。
【住居(レジデンス)】
・景気の影響を受けにくい。
・入居率が100%となることはまず無いが入居者の分散度が大きいため、収益の安定性が高い。
【商業施設(ショッピングモール)】
・景気の影響を受けやすい。
・住居のように簡単に入室者が見つからないので入居テナントの撤退リスクが大きい。
【物流施設】
・景気の変動を受けにくい。
・安定性が高いが、商業施設同様、テナントの撤去のリスクが大きい。
【ホテル】
・景気の影響を受けやすい。
・季節の変化や自然災害等により需給バランスが左右される。
■過去の値動きを比較
理論どおりであれば、2013年以降の景気上昇で、オフィス型Jリートに比べ、住居型Jリートの価格は上がっていないはず。
それが確認できれば、今投資するならば住居型が良いという仮説が成り立ちます。
そこで、Jリートでオフィス型と住居型の値動きを比べてみました。
保有している銘柄で比べられれば良かったのですが、私の保有銘柄は上場日の日が浅すぎたので残念。
適当にピックアップしたのであくまで参考程度ですが、なにかしらを示唆してくれるかもしれません。
比較したのは以下の2銘柄。
3226 日本アコモデーションファンド (住居型)
8976 大和証券オフィス投資法人 (オフィス型)
青線が住居、赤線がオフィスです。
(10年)

(5年)

10年の値動きをみると一応理論どおりといったところ。
ただし、5年だと違った光景も見えてきます。
2012年後半からのオフィス型の値上がりが強烈です。
第二次安倍政権発足は2012年12月。
明らかにアベノミクスの影響でしょう。
その恩恵を被ったのは住居よりもオフィスだったと考えられます。
経済の逆回転が始まれば・・・?
オフィス型がより売られる(下がる)ことになることが想定できそうです。
綿密な分析とはいきませんが、仮説はある程度成り立つと考えます。
ならば、住居型Jリートを仕込むのがよりベターな選択となるはず。
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