Jリート、時価総額と利回りの関係は・・・

1月19日付の日本経済新聞にJリートに関する興味深い記事が載っていました。
それによれば、株式の下落リスクに備えた投資マネーが主に海外からJリートに向かっているとのことです。
2017年末に比べて東証リート指数の上昇率は欧米諸国を上回っているとのこと。その背景の一つはオフィス空室率の低下と賃料の上昇。
2018年末のオフィス空室率は、月次データのある2002年から最低になっています。平均賃料はなんと60か月連続の上昇。
また、Jリート市場の時価総額が13兆円規模にまで膨らみ、大規模な資金運用が可能な市場に成長したことも背景にあるようです。
Jリート最大手の日本ビルファンド投資法人は分配金利回り2.9%(Jリート全体では4.1%)まで買われています。割高なのに買われるのは海外の資金が真っ先に向かう銘柄だからだそう。
ところで、銘柄によっては7%程度の利回りの銘柄がありますから、銘柄間の利回り格差は4%にもおよびます。
考えられる要因としては、取得不動産の本当の価値や将来性による判断と時価総額による流動性の高低によるものが考えられます。
ここでは時価総額の大きさが分配金利回りにどのような影響を与えているか検証してみることにします。

上場全銘柄の時価総額と分配金利回りの関係を近似曲線で示すと明らかに時価総額が大きいほど利回りは低くなっており、その相関の高さがうかがえます。
私のような個人投資家は高い流動性が必要なほどの投資資金はありませんので、時価総額が小さくても、高い分配金利回りが期待できる銘柄のほうが魅力的に感じます。
海外資金は動きも早いので、ひとたび流れが変われば大きく売られることになるし、また相対的に時価総額の大きな銘柄がよりひどい売られかたをされるのが目に見えています。
市場には常に歪みがあるのではないかと思うのでした。
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