グリーンシートの轍を踏むかそれとも・・・

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日本証券業協会が非上場株の取引に関するわワーキング・グループで非上場株式の流通市場の整備に前向きな取り組みをする方向を示しているようです。

クラウドファンディングの普及が進むにつれ、同スキームに則った手法で株式を募集する企業が増えてきています。

その結果、発行市場が開拓されつつあるのに、その株式を売買する流通市場が存在しないといういびつな構造が顕在化しつつあります。

そこで、思い出させるのはグリーンシート

1997年にアメリカのピンクシートを真似してできた非上場株式の発行および流通のため制度で日本証券業協会が運営していました。

しかし、思うに任せず。アメリカのピンクシートは5,000銘柄以上の株式が取引されているのに対し、グリーンシートはピーク時でも100銘柄以下。

売買が成立する銘柄のほうが少ないような状態で、ほとんど流通市場の体をなしていませんでした。

株式の募集についても有価証券届出書だと負担が大きいので、1億円未満の募集にし、簡易な有価証券通知書で済ますという方式が主だったので、資金調達という点でも不十分といわざるを得ませんでした。

そして、いくらグリーンシートとはいえ、一般投資家の投資が可能である以上、継続開示が必要であり、監査法人や公認会計士から監査報告書を取り付けなければならず、そのための金銭的負担は毎年確実にかかり、グリーンシートへの登録との費用対効果を考えると大いに疑問を感じて徹底する企業が相次ぐという結果となりました。

今回はその轍を踏まぬよう、開示制度の簡素化や、証券会社が取り組みを進めるメリットを訴求していくようです。

クラウドファンディングやソーシャルレンディングが認知されつつある中、将来の成長企業を卵を応援する新たなマーケットにも潜在的ニーズはあると思います。

当方も資産に対する比率は相当小さなものであり、有望な会社があれば応援してみたいものです。

グリーンシートの失敗から学んで、成功する市場を作っていただきたいものです。



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