メキシコとの壁建設がかわいく感じる件

メキシコとの壁を作って不法移民の流入を防ぐというトランプ大統領の公約。民主党の反対もあって予算が通らず、国家非常事態宣言なるものを出して費用を確保するとのことです。なんとしてもやりたいという意欲が感じられます。
とかく日本のような島国だと国境というものをあまり意識しないものですが、陸続きとなると話は違ってくるのでしょう。
しかし、長い国境に壁を作るといっても実際問題としてその効果はどの程度なのか?と疑問に思えるところもあります。トンネル掘る人も出てくるでしょうし。
ところで、そんな壁の建設がかわいく思えるような移民対策を打ち出した政党がギリシャにあったことを知りびっくりしました。そして、その政党は今も健在です。
ギリシャはEU諸国の中では貧しいものの、位置的に中東アジア、アフリカに近く、不法移民が多いようです。そのせいで犯罪が急増し、失業率が上昇したと国民の不満が高まる中、極右である「黄金の夜明け」という政党が勢力を拡大してきました。党の旗はナチスにそっくりです。
黄金の夜明けの公約は、不法移民を国外追放し、国境に地雷を埋めるというもの。さすがに地雷の敷設はしていないようですが、その発想たるや恐ろしい。壁なら落ちても運が悪くなければケガ程度でしょうが、地雷となると・・・。
グローバル化が進むにつれ、世界が低い方向へフラット化しており、今まで高い位置にいた人の不満が世界的に高まっています。トランプ大統領の登場はその不満への反動の象徴だろうと思います。
下図は移民の是非についての各国の考え方です。

(出所:社会実情データ図録)
イギリスの移民に対する不満が突出しています。これがEU離脱の原動力になったのでしょう。
日本は案外移民に対して寛容なようです。もっとも少し古いデータなので今とは趣が異なるかもしれません。
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