働き方改革でシャドーITが増加。でもシャドーITって何?

いよいよ本年4月から働き方改革法案が施行されます。巷では法施行を先取りして改革(良い悪いは別として)が行われている企業が多いだろうと推測します。日本人は右向け右で突っ走りますから。
良い意味では真面目、悪い意味では従順ということで両者が混ぜあった国民性といえると思います。過剰な残業規制が取り入れられつつある中で、人は減るが仕事は減らないといった悩みを抱えている人が多いのが実態でしょう。私もその一人です。
ところで「シャドーIT」という言葉があるそうです。会社員が個人で所有するスマートフォンやパソコンなどを会社の許可なくして使用することを意味するそうです。
シャドーITで懸念されるのは当然の如くセキュリティリスク。個人情報や機密情報の漏洩リスクが格段に高まります。会社としてはそんな危険を許すわけにはいかないですが、時間内に仕事を処理しきれず、隠れて無断で利用することになるというわけです。
シャドーITにはいくつかのパターンがありますが以下はその典型例です。
・自宅への業務持ち帰り
作業途中のファイルをUSBメモリーなどに格納し、自宅へ持ち帰り作業する。また、個人メールへ送信したり、クラウドのオンラインストレージなどに保管し、自宅でダウンロードして作業する。
・SNSの利用
プライベートで利用しているSNSを業務に使用してしまう。スマートフォンでも利用できるため、安易に利用されがちである。
・私用スマホでのテザリングやフリーWiFiの利用
会社から貸与されたパソコンを個人のスマホでテザリングして私用する。極端な例ではフリーWiFiでインターネットに接続する。セキュリティの強度面で問題となるケースである。
■個人レベルで対応できることは?
仕事が増えるのをただ我慢しているだけでは問題は解決しないのが実際のところです。まず、できることといえば、仕事を減らすこと。アプローチの仕方はさまざまでしょう。
そもそも無駄な仕事であったなら、この際止めてしまうのも一考ですし、仕事のやり方を変えることでスピードアップできるかもしれません。エクセルでもうまく使えば、1時間かかっていた仕事が1分でできるようになる場合もありますし。そのためにもIT関連の自己啓発は欠かせないものといえるでしょう。
また、アウトソーシングを活用するのも一つの手でしょう。時代の流れとしてクラウドソーシングを利用することができるかもしれません。限界まで生産性を向上させているならば、人を増やしてもらうよう交渉することも考えなければならないかもしれません。
とにかく健康を害さないように、皆の協力を仰げば解決できるはず。いかに他人を巻き込むかにかかっているといえそうです。私が尊敬する?元F1ドライバーのタキ井上さんも言っていました。仕事ができない奴に限って、他人の助けを求めないものだと。まさにそのとおりだと私も自戒しているところです。
■会社レベルで対応するべきことは?
まずは、実態を把握しないといけません。シャドーITが自社で行われているのかどうかわからないのでは話になりません。
そのためには、匿名のアンケートやヒアリングを行って、本当のところを知る必要があります。そのうえで、シャドーITが行われているようであれば、それをただ単に禁止して罰則を作るというのではなく、セキュリティを確保できる一定の条件のもとでそれを認めていく姿勢が必要だと思います。
また、一定の条件(ルール)が守られているかを常にモニタリングする態勢の構築も必要でしょう。
さらにITリテラシーには個人差がありますから、社員のITリテラシーを一定水準以上に高めるための社員教育も必要になります。そもそも危険だと思っていない社員がいるかもしれませんから。
とにかく、働き方改革は走り出してしまっています。その結果が日本社会にどのような結果をもたらすかは予測するのは難しいですが、時間当たりの生産性をアップして競争力を高めつつ、長時間労働が常態化した働き蜂日本を払拭したいものです。
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