投資用不動産下落。下がるから売る、売るから下がる

スルガ銀行の不適切な不動産関連融資の問題が引き金となり、銀行の不動産融資が慎重になっています。この影響から投資家が銀行からお金を借りて不動産へ投資するという流れが減っており、アパートやマンションなど投資用の不動産価格が下落に転じました。
昨年以降、銀行の融資が受けられなくなったという理由で不動産購入のキャンセルが増加している模様です。この流れを受け、不動産業界では手持ちの在庫不動産を処分して在庫を圧縮する動きで出てきています。
ある会社では2019年中にもすべての在庫を売り払う予定であるとのことです。そのためには値引きが必要になりますし、業者によっては、仕入値より安くても早めの損切りに動いています。
日銀の異次元金融緩和をきっかけにして、上昇を続けてきたマンション価格もそろそろ天井を打ったという見ることができるでしょう。
今のところ、下げは数%程度に収まっていますが、引き合いは現状の価格の2,3割下でないと出てこないということで、今後下げはさらに加速しそうな気配です。
下がるから売る、売るから下がるの連鎖。ミニバブルの崩壊が始まったようです。
不動産価格の下げは現状、アパート、マンションなどの投資用不動産に限定されていますが、いずれはオフィスなどにも影響を与えてくる可能性は否定できません。
最近、Jリートが堅調ですが、世界経済が不透明で株もここからは買いづらい環境ですし、債券は利回りが低いしで、他に投資するものがないからJリートに投資しておこうという消去法的な買われ方でしょう。
Jリートを短期の値上がりを目指して買う人はあまりいないとは思いますが、近い将来の値下がりは覚悟しておいたほうがいいかもしれません。
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