早くも5G後の覇権競争がスタート(ポスト5G)

来年から本格的に通信規格5Gでの通信サービスが始まります。現在の4Gに比べ、通信速度は100倍になり、その活用はあらゆる分野に広がっていくことが期待されています。
残念ながら、日本の通信産業は5Gでは完全に蚊帳の外状態に置かれてしまいました。
NECや富士通が携帯基地局の設備産業に参入していますが、世界シェアはわずか1%。まったくその存在感を示すことはできませんでした。
また、中国のファーフェイやZTEはアメリカの目の仇とされてしまったため、エリクソンやノキアなどの北欧勢が圧倒的な強さを誇っています。
そして日本は・・・。5Gでの失地回復を図るべく、5G後を目指して、日本とヨーロッパが手を組みました。
NECやドイツテレコム、日欧の大学などが協力し、5G後の世界、ポスト5Gに向けた開発に取り組んでいます。
ポスト5Gは5Gに比べ、通信速度は10倍以上となり、ブルーレイの映画が2秒で転送できるそうです。
弱点は周波数。ポスト5Gでは300ギガヘルツ帯の高周波を使用します。周波数が高いと電波が届きにくいという欠点があるため、必然的に多くの基地局が必要となります。ちなみに5Gは28ギガヘルツ帯です。
そこで、いかにコストを下げるかが課題となります。ポスト5Gは2030年代の実用化を目指しています。
しかし、2030年代とかなり先の話をしている割りに、5Gの10倍ではあまりインパクトがないというのが率直な感想です。
10倍程度ではコスト面での優位性がなければまた負けてしまうのではないかと思います。4Gから5Gで100倍になったのだから、ポスト5Gでも100倍はほしい。なんの根拠もないですが。
その頃にはインドも相当な技術力を持っているはずですし、競争相手はますます増えていることでしょう。
北欧勢、中国勢から日欧勢へ、通信規格の覇権を奪えるのか、厳しい開発競争が続きそうです。
【関連記事】
・5Gは通信業界の勢力図を変えるか
・5Gとはいったい何なのか
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