都道府県、その名称の違いに意味はあるのか?

日本



何気なく使っている都道府県の名称。その違いについてあまり意識したことはありませんでしたが、大阪府がかつて都を目指したことがあったことを考えれば、何かしらの相違点があるはずです。

人生50年も生きてきて今更ではありますが、調べてみることにしました。

現在の都道府県の名称は地方自治法第3条第1項の「地方公共団体の名称は、従来の名称による」という規定に基づいて使われているそうです。

要するに昔から使っていたからそのまま使いましょうということなんでしょう。

となるとその歴史的経緯を少々遡る必要がありそうです。

 廃藩置県

明治維新の際に、それまでの「藩」を廃止して、「府」と「県」を設置しました。廃藩置県の目的は、藩を廃止して国が直接、全国を統治し管理することにありました。

その中でもとりわけ重要な地位を占めていた、東京、大阪、京都だけは「府」となり、その他は「県」とされました。

ところが、東京府には東京市という巨大な市がありました。今の東京23区です。

巨大な東京市が行政を行うとともに、東京府も行政を行うので、行政が重複し、非効率になったりし、時に対立したりしました。この深い対立をなんとか解消するため、東京府は東京都となり、東京市は東京23区という特別区になりました。

地方自治法上、「都」の「区」は「特別区」とされており、市町村相当の扱いとなります。政令指定都市の区とは違い、ひとつの行政単位となります。特別区にはそれぞれに区長がおり、二重行政の解消を目的として自分たちで行政を行います。

一方、政令指定都市の区の行政は市が行い区長もいません。そのため、東京の特別区は東京都江東区などと都に続く位置にありますが、政令指定都市の区は愛知県名古屋市中区のように市の更に下にあり、単なる分割単位です。

 それでは北海道は?

これで、なぞはあとひとつ。なぜ、北海道だけ道なのか?

明治維新の頃、北海道は人口も少なくあまり開拓されていませんでした。

当初は函館県、札幌県、根室県の3県がありましたが、公務員の数ばかり増えて非効率であり、また開発の成果が上がっていないなどの批判があったため、全体を1つの地方機関で管轄するのが良いということになり、県は廃止され、代わりに北海道庁を置き政府直轄地としました。

そして戦後、地方自治法施行に伴って北海道庁はそのまま地方自治体となり北海道として登録されて現在まで続いているというわけです。



こんな短い文章ですべてが網羅されているわけはありませんが、都道府県の由来はざっくりとこのような感じです。自分自身が知らなかったのでちょっとすっきりしました。今度は道州制について調べてみたいと思います。

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