消費増税延期後における過去の株価推移は・・

10月の消費増税は延期または凍結、さらには白紙撤回、もう一声、減税といってもらいたいものですが、さてどうなることやら。
安倍首相は過去2回にわたり、消費増税を延期しました。その際の株価推移はどうだったのでしょうか?
以前、消費増税時の株価推移を調べたことがあったのですが、増税延期の時の株価推移については、わからないので見てみました。
| 1回目の延期(延期決定は2014年11月18日:増税の約10か月前)
2015年10月に8%から10%に引き上げる予定でしたが、2014年4月の5%から8%への引き上げの影響で個人消費が落ち込んだことなどを理由に2017年4月までの延期を決定しました。
その前後半年の日経平均株価の推移は下図のとおりです。

| 2回目の延期(延期決定は2016年6月1日:増税の10か月前)
2回目の増税延期は2016年6月1日です。新興国経済が落ち込み、世界経済が大きなリスクに直面していることなどを理由に、引き上げを再度、2017年4月から2019年10月まで延ばすこととしました。
その前後半年の日経平均株価の推移は下図のとおりです。

かなりチャートの形は異なっています。1回目の延期のときは、株価はそれなりに右肩上がりの中での延期決定ということになります。ただ、あまりにも2回目との間隔が短いことから延期にも説得力があったということでしょう。
2回めは株価が下落していく中での延期となっており、株価を見る限り説得力があります。延期決定後には株価の持ち直しも見られます。
それにしても気になるのはいずれの延期も増税の10か月前には発表されたことです。今回も延長とするにはよほどの覚悟が必要でしょう。
あと4か月しかありません。社会はどんどん増税のための準備にかかり出していますし、先延ばしすればするほど、延期、凍結に対する批判が高まってしまいかねません。
私事ではありますが、小生の仕事でも消費税アップのためにさまざまな書類を変えたり、コンピュータのプログラムを変えるよう業者に依頼しなければなりません。
印刷したり、プログラムを変更してからでは遅いのです。
もはや待ったなしの状況といえます。
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