2019年、NISA枠あと10万円ちょっと。どう使う?

ビル



あっという間に2019年も半分近く過ぎ去ってしまいました。

ところで2019年のNISA枠があと10万円ちょっと残るという中途半端な状態です。しかし、たとえ10万とはいえ、非課税メリットを放棄するのはもったいない話ですから見過ごすことはできません。

割高となっていますが生のJリートを仕込みたいと思っております。

 銘柄選択

さて、10万円以下となるとおのずと銘柄も絞られてしまいます。

そして、第二の制約として、もうこれ以上銘柄増やしたくない。Jリートインデックスファンドを自ら作ってしまいそうです。

そこで候補に挙げたのは以下の銘柄たち。

・3473 さくら総合リート投資法人 92,200円
・3476 投資法人みらい 49,500円
・3298 インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 17,550円
・3492 タカラレーベン不動産投資法人 95,700円

まずは、さくらはこの前買ったばかりなのでパス。ちなみにスターアジアの敵対的買収がどうなるか楽しみで仕方がありません。

予想利回りを調べてみると、タカラレーベンが6%を超えていて、全銘柄のトップ。タカラレーベンを軸に考えてみます。

 タカラレーベン不動産投資法人について

NAV倍率(※)は0.91倍と割安に放置されていると見ます。これは、格付機関による格付けを取得していないため、機関投資家などからの資金が流入していないせいではないかと推測します。

(※)不動産の時価に基づく不動産投資法人の純資産価格をNAV(Net Asset Value)といいます。さらに、投資口価格を、投資口数1口あたりのNAVで割ったものをNAV倍率といいます。株式投資におけるPBRの概念に近いものです。NAV倍率が1倍を超えると不動産投信の実際の価値よりも市場での価格が高いと考えることができます。ただし、不動産の評価が正当になされていることが大前提です。

タカラレーベンは総合型のリートで、オフィス、住宅、ホテル、商業施設にバランスよく投資されているようです。

気になるのは以下の2点です。

・NOI利回り(※)が高くないこと

NOI利回りは5.38%と他のJリートに比べるとそんなに高くありません。

にもかかわらず、6%以上の分配ができるということは、ひとえに株式市場での評価が低い(NAV倍率が低い)ためであると考えられます。また可能性としては、減価償却費用を分配する超過分配を行う予定であるかもしれません。

(※)NOI(ネット・オペレーティング・インカム)とは不動産の賃料収入などで得られる収益から、不動産管理運営にかかる費用や空室による損失を引いた純営業収益のことをいい、実質的な収益をあらわしています。
NOI利回りは、NOIを物件の取得価格(原価)で割ることで求められ、投下資本に対する収益の割合をより具体的にあらわしています。NOI利回りが高いほど収益性が高いということになります。


・保有不動産の築年数が高く、含み益が小さい

保有不動産の平均築年数が26年とJリートの中では古い物件を多く保有している印象です。それに直接関係するかわかりませんし、立地条件などにもよるのかもしれませんが、含み益は6.5%程度です。

 まとめ(銘柄比較)

・タカラレーベン不動産投資法人

(分配金利回り) 6.34%
(NAV倍率)    0.91倍
(NOI利回り)    5.38%
(平均築年数)   26年
(含み益)     6.57%

・投資法人みらい

(分配金利回り) 5.76%
(NAV倍率)    1.07倍
(NOI利回り)   4.84%
(平均築年数)   21年
(含み益)     3.28%

・インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人

(分配金利回り) 4.30%
(NAV倍率)    1.13倍
(NOI利回り)    5.02%
(平均築年数)   23年
(含み益)    12.65%

まずは、指標的に投資法人みらいは落選。分配金利回りもNOI利回りも低いし、割高だと思います。

インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人はどうか。こちらは保有物件が大型で、優良なイメージがあり、その分含み益も大きいようです。

NOI利回りも比較的高い。しかし、いかんせん分配金利回りが・・・。やはり良いものは高いのです。

やっぱり、タカラレーベン不動産投資法人で決まり。今年のJリート投資はこれで打ち止めってところです。来年になればまた状況も変わっているでしょう。時間分散しないと危なくて仕方ありませんから。

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