さくら総合リート、投資主総会開催決定。そしてホワイトナイト登場

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スターアジア不動産投資法人によるさくら総合リート投資法人への敵対的買収。

スターアジア側が投資主総会の開催を求め、関東財務局へ許可申請を提出しており、その回答がついに出ました。その答えは、「開催を許可する」という内容です。開催日は8月30日となる予定です。

スターアジアにとっては大いなる前進であり勝算は十分といったところでしょう。

しかし、さくら総合も黙って見ているわけがありません。スターアジアからの買収に対抗し、新たなパートナーとの提携を検討していると発表しました。

いわゆるホワイトナイトです。敵に乗っ取られるくらいならば友好的な第三者(ホワイトナイト)の傘下に入り、経営の自立は維持しようという目算でしょう。

さくら総合リート側の発表と今後の方針

さくら総合リートは関東財務局から臨時投資主総会の招集許可決定の通知を受領した旨、ホームページで発表しています。

それに加え、上記の新たなるパートナーとの連携を含んだ対策を検討しており、それはスターアジアの提案よりも具体的かつ魅力あるものであると主張しています。

投資主にはその公表を待ってほしいこと、そしてスターアジア側からの勧誘には一切応じない旨の依頼がなされています。また、具体的な施策は2019年8月30日(金)の臨時投資主総会で是非を諮るとしています。

総会の日程まで決めているのですから、内々では具体的な事項についてかなり詰まっているものと推測します。

そして驚くことに8月30日の総会は別々のものであるというのです。同じ日に同じ会社の総会が別々に開かれるなんてことは聞いたことがありません。

スターアジア側の発表と今後の方針

スターアジア側のホームページはあっさりとしたものです。関東財務局から総会招集の許可が出たことが載っているだけです。

この許可を受け、スターアジアもさくら総合の投資主総会を9月30日までに開催することになるでしょう。

スターアジアはすでにさくら総合の投資主名簿の閲覧許可を得ており、今後は大口投資主を中心に支持を働きかけていくことになると思います。いわゆるプロキシーファイト(委任状争奪戦)です。

総会が同じ日に二度も行われるのか?

さくら総合側が招集する総会が8月30日に開かれ、スターアジア側が招集するさくら総合の総会も同日に本当に開かれるのでしょうか?

こういった場合、双方にとって中立的な立場の検査役が選任され、総会が一本化される可能性が大きいようです。

そうなると、さくら総合の提案するホワイトナイトとの提携か、スターアジアの提案するさくら総合の運用会社変更と執行役員変更か、の選択を迫るガチンコ勝負となります。

近いうちに私のところにも招集通知が届くでしょう。賛否をどうするか、中身を見てみないとわかりませんが、じっくりと考えさせてもらうことにします。

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