『財務省が日本を滅ぼす』(介護職離れが止まらない)

夕日



高齢者が増えれば要介護者が増えるのは必然です。介護を必要とする人は2000年には218万人でしたが、右肩上がりに増え続け、2016年には620万人にもなってしまいました。

国民20人に1人が要介護者とは・・・。ため息が出てしまいます。いずれ自分もそうなるかもしれません。いや、たぶんなりそう・・・。

要介護者が増えれば介護費用が増えるのもまた必然です。

介護予算削減のために取った政策

この必然から逃れるため、安倍政権は2015年に介護報酬を引き下げました。

介護業界は同じ仕事をしても給料が下がる、給料を同じにするにはより過酷な労働をするしかないという状況に追い込まれています。

労働環境が厳しいわりに給料が安いため、介護職は離職率が非常に高くなっています。

介護を必要とする人が増える中で離職者が多いのですから、介護業界は慢性的な人手不足に陥っています。

介護職員の平均月収は約21万円で、全産業平均の約30万円を大きく下回っているので、求人を出してもなかなか集まらないのが実態です。

介護福祉士の登録をしていながら、介護職に就いていない人は増え続け、いまや50万人を超えています。

実際にはありもしない財政問題に振り回され、予算が切り詰められ、介護を必要とする人には満足のいくサービスを提供できず、働きたくても割りに合わないので働かない人が増え、残された人には苛烈な労働だけが残るという悲惨な連鎖が続いています。

介護業界への外国人労働者受入

見るに見かねてか、政府が出してきた対策がこれまた的外れ。介護業界に外国人労働者を受け入れようというのです。

人生の末路に及んで、コミュニケーションが満足に取れないような環境に追い込まれるとは・・・。

自分の体が満足に動かないのですから、微妙なニュアンスを含んだコミュニケーションや、似たような価値観を持った人に介護してもらいたいというのが本音ではないでしょうか。

現代版姥捨て山といったら言いすぎかもしれませんが、当たらずも遠からずといったところではないでしょうか。

(本記事は三橋氏の著書を参考に、小生の見解や意見、調査を加えごちゃ混ぜになっております。あしからずご了承ください。)

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