擬似バフェット指標(2019年7月末)

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株式の売買が低調です。7月の東証1部月間売買高は過去15年間で最小となってしまいました。しかも4年連続の減少とその傾向が止まりません。

売買低迷の要因

いくつかの要因が指摘されています。まずは世界最大の機関投資家GPIFの売買動向です。

大型株がちょっと下がれば買い、ちょっと上がれば売る。売買に占める割合が大きいため、結果的にボラティリティが低下し、ダイナミックな値動きを求める投資家からそっぽを向かれています。

また、長引く異次元緩和による低金利により、株の配当利回りが相対的に魅力を増しました。売買によるキャピタルゲイン狙いから、インカムゲイン狙いの投資家が増えたため、売買が細っています。

証券会社の収益環境が悪化

株の売買が減れば、手数料収入に依存する証券会社の収益は悪化します。2019年4~6月期の証券会社の決算は多くの会社で、減益または赤字となっています。

証券会社に吹く逆風は、売買の低迷だけではありません。

手数料を無料とする証券会社の登場です。例えば、スマートプラスという証券会社は自社のシステム内で、投資家の売買注文をマッチングさせ、証券取引所の価格よりも有利な価格で約定した場合にはその中の一部を受け取ることで手数料の無料化を実現しています。

また、収益の大きな柱となっている投資信託でも販売手数料の引き下げ競争が激化しており、もはやノーロードが当たり前になりつつあります。

また、継続的な収益源である信託報酬も引き下げが相次いでおり、ストック型のビジネスモデルの収益基盤も細りつつあります。

顧客本位の業務運営が求められている中で、ゆうちょ銀行やかんぽ生命における金融商品の不適切販売が大問題となっており、無理なお願いセールスもしにくくなっています。

擬似バフェット指標

さて、7月も終わりました。現状の株価の居所を再確認してみたいと思います。
(擬似バフェット指標についてはこちらをご覧ください。)

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消費増税を控え、日本企業の業績が落ち込むことが予想される中、株価は案外堅調に推移しています。そしてその分、割高感が増してきているといえるのではないでしょうか。

現状の株価は依然として割高と感じざるを得ません。来年は米国の大統領選を控えているので、株価大暴落の可能性は低いと思いますが、積極的に買う局面ではなく、むしろ高値があれば、ポジションを少なくしておく局面ではないかと思います。

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