地方銀行までもがネット専業銀行設立、そしてネットも2分化へ

東京



預金残高8兆円を超える有力地方銀行である福岡銀行を傘下に持つ金融持株会社、ふくおかフィナンシャルグループが、2020年度中にネット専業銀行「みんなの銀行」を設立すると発表しました。

地方銀行はインターネット支店という形でネット対応している形態が多い中で、ネット専業の銀行を別会社として新たに作るというのは珍しい取り組みです。

なにしろ自己否定につながりかねない話ですから。

新銀行設立の背景

背景にあるのは地方銀行を取り巻く環境の悪化です。

若い世代は物心ついたときにはインターネットが存在しており、もはや銀行の店舗に足を運ぶことはほとんど無いでしょう。今回のふくおかFGの挑戦は時代の変化に対応していくためのものであるに違いありません。

地方銀行はその名のとおり、物理的な距離によって商圏が限定されますが、ふくおかFGはその制約を取っ払い、首都圏を含めた日本全国を商圏ととらえているようです。

だから銀行の名前も地方性を無くした「みんなの銀行」なのでしょう。

ネットの世界も細分化へ

それにしても最近特徴的だと思うのは、ネットという言葉の意味が2つに分かれてきたことです。

今回の新銀行は口座開設からサービス提供まで、すべてスマホで完結させるということです。いずれ、PCサービスも提供していくようですが、メインチャネルはスマホです。

最近設立されるネット証券もスマホ特化型がほとんどです。ネットの世界もパソコンとスマホに分断されつつあります。

金融サービスの今後の勢力図

銀行、証券、保険会社などの金融機関のサービス提供ルートは概ね以下のように分類できると思います。

1.対面特化型
2. 対面(コールセンター含む)とネット(スマホ含む)の併存型
3.ネット(スマホ含む)特化型
4. スマホ特化型


他にもDMなどを活用したモデルなどもあります。

あらゆるチャネルによる金融サービスの提供により消費者の利便性がアップしますが、その分金融機関の競争は激化するばかりです。

今後、時間が経てば経つほど世代の移り変わりにより、存在感の序列は、3・4→2→1の順になっていくことは間違いありません。

1・2の金融機関は付加価値が高くなければ淘汰されていく一方でしょう。

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