スターアジアグループから合併比率に関する手紙(純資産から考える)

ビル



さくら総合リート投資法人の買収合戦に関し、先日はさくら総合側から委任状提出依頼の手紙が来ていたところ、今回はスターアジア側から手紙が届きました。

手紙の内容は合併比率について

手紙の内容は合併比率に対する考え方が主な内容となっています。後日、投資主総会の招集通知と委任状2通を郵送する旨の案内が書かれていました。

もちろん、スターアジア側の提案への賛成を依頼する内容となっています。

ところで、投資法人みらいが提示した合併比率は

投資法人みらい:さくら総合=1:1.67

となっています。要するにさくら総合を1口持っている人には、投資法人みらいの投資口を1.67口割り当てるということです。

一方、今回の手紙でスターアジア側が提示した合併比率は

スターアジア:さくら総合=1:0.88以上

さて、この妥当性をどう考えればよいのでしょうか?

1口当たり純資産から考える合併比率

さまざまなアプローチがあろうかと思いますが、今回は1口当たり純資産を材料に考えてみたいと思います。

下記は、各投資法人の1口あたり純資産です。

・投資法人みらい・・・ 44,797円(2019年4月期)

・スターアジア ・・・ 101,400円(2019年1月期)

・さくら総合リート・・・90,513円(2018年12月期)


単純にこれをもとに適正な合併比率を算出すると以下のようになります。

投資法人みらい:さくら総合=1:2.02

スターアジア:さくら総合=1:0.89

これをどう考えたらよいでしょうか?

スターアジアとさくら総合については妥当であると考えてよさそうです。

問題は、投資法人みらいとさくら総合。さくら総合の株主は投資法人みらいの投資口を2口くらいもらえてよさそうなものなのに1.67口しかもらえないということになります。

投資法人みらいの投資主には有利ですが、さくら総合の投資主にとっては不利(損)となります。純資産のみから考えた場合、さくら総合の投資主はスターアジア側についたほうが有利(得)になるといえそうです。

次は、違った観点から分析してみたいと思います。

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