中国でもインドでも自動車が売れない。その現状と要因

駐車場



世界一の自動車市場である中国と伸長が著しかったインドで信じられないくらいに新車が売れていません。クルマはすそ野の広い産業であり、不振になればあらゆる産業に影響が出てしまいますので非常に心配です。



世界の自動車市場の動向


以下は主な国の自動車販売台数です。


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(出所:日本自動車工業会)

それにしても中国市場は巨大です。アメリカの2倍近く、日本の6倍近い一大市場です。

インドは目立たないですが、販売台数は日本に次ぐ世界4位。いずれは日本を抜いて世界3位の市場になるのは確定的です。

この2か国で自動車販売が不振になれば世界経済に与える影響が大きくなるのは間違いありません。

中国の状況


13か月連続で新車販売が前年割れとなっています。2019年の販売台数が2018年を下回るのは確実の状況。その原因となっているのは、主に以下です。

1)景気悪化にともなう株価下落

中国の自動車販売と株価の動きには高い相関があります。株価が下がるとクルマが売れなくなる。まさに今、その状況に陥っています。

2)内陸部への不動産投機拡大

にわかに信じられませんが、内陸部への不動産投機が拡大しているというのです。海岸部は高くなりすぎたので、内陸へ行くしかないのでしょう。内陸部への不動産投機が進んでおり、マネーが不動産へ回っていて自動車には回ってこないという構図となっています。

3)排ガス規制の厳格化

中国政府は7月から国内の約半分の地域で新しい排ガス規制を導入しました。PM2.5の問題が背景にあるのだと思います。しかし、この新規制に対応している車種はまだ少ないのが現状です。そこで、消費者は新車種の充実を待って買い控えをしています。

インドの状況


インドに至っては中国よりもさらにひどい落ち込みようです。7月の新車販売は前年同期比で30%減!この落ち込みはリーマンショック以来となります。そして、前年割れは9か月連続となっています。

その要因については以下を参照してください。
(関連記事) スズキ、株価下落。スズキを取り巻く六重苦

インド最大手のマルチ・スズキは37%減。地元インドのタタ自動車にあってはなんと45%減と悲惨な状況です。

自動車産業がインド経済に占める割合は7%程度と大きく、自動車産業の落ち込みはインド経済全体の落ち込みにつながりかねません。世界経済にとっても大きな懸念材料です。

今後の動向は・・・


中国は米中貿易戦争の真っ只中にあり、今後も景気の後退は継続するでしょう。自動車販売の持ち直しも相当に厳しい状況にあると思います。

一方、インドは?インドについては特殊要因によるものであり、金融機関の融資姿勢が変われば、一気に持ち直す可能性が高いと推測します。そうなると今、陰の極にあるスズキ株の逆張りは狙い目かもしれません。

(投資は自己責任で!)

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