もはやデイトレードは長期投資?デジダルネイティブによるアルゴリズム取引

にわかには信じがたいのですが、個人投資家のうち、自らプログラミングをしてアルゴリズムを作成し、取引する人が6%にも及ぶということです。
これはアンケートの手法にかなりの疑問があります。15人に1人の投資家が自分で複雑なプログラムを組んでアルゴリズム取引を行っているなんて、まずありえないでしょう。
しかし、アルゴリズム取引が機関投資家の専売特許ではなくなりつつあるのは事実のようです。
アルゴリズム取引の台頭
プログラムがある一定の手法により自動的に株式の売買注文を出すアルゴリズム取引は、2000年代に機関投資家に少しずつ広がっていきました。
なんと驚くことに、いまや10億分の1秒単位で売買を行うというのです。しかも超高頻度で。
そして、この流れは機関投資家から個人投資家へ着実に広がっています。
なんといっても若い世代は生まれたときにはパソコンが存在したデジタルネイティブです。プログラミングなどお手のものという猛者も数多くいるのでしょう。
自分でプログラムを組んで、アルゴリズム取引を行う人が増えてきているのです。
具体的な売買手法
デジダルネイティブはゲーム世代でもあります。まるで株式取引を一種のゲームのように扱うのです。銘柄なんてなんでもいいのです。とにかく大事なのは値動きをし、高い流動性があることなのです。
ファンダメンタル分析なんていうものには縁もゆかりもありません。
プログラミングされたある一定のルールに則り、超高速で売買を繰り返し、利益を上げていくのです。そのような取引手法で10数年で2億円を稼ぎ出したトレーダーもいるというから驚きです。
デイトレーダーなど、もはや長期投資家であるといわんばかりです。
これらのアルゴリズムトレーダーに駆逐され、デイトレーダーの数が減っているといいます。プロのデイトレーダーは1,000人未満に減ったという見方もあります。
アナログ人間はどうすればいいのか?
時代遅れのアナログネイティブ人間はいったいどうすれば株式市場で勝つことができるのでしょうか?
デジタルネイティブ世代と同じ土俵に乗って勝負しても勝てっこありません。やはり、基本に立ち戻ってファンダメンタル分析に基づく長期投資しかないと思います。
アルゴリズム取引には否定的な見方も
また、このような超高速取引は市場の公平性を奪っているという見方もあります。あえて注文執行を遅らせるという取引所も海外では現れています。
(参考:高速取引業者に逆風が吹き始めた。投資家の不満高まる)
日本では今のところそういった規制はされていないようですが、今後どうなるかはわかりません。アルゴリズム取引も時代のあだ花となる可能性は否定できません。
やはり株は夢を買うものだと信じたいものです。
【関連記事】
アルゴリズム取引の市場への影響(市場変動)
増加の一途をたどる高速取引のシェア
アルゴリズム取引について今さらながらまとめ

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