ついに社債までもが0%金利へ突入。いずれはマイナス金利も?

トヨタ自動車グループで自動車販売金融・住宅ローン、クレジットカード事業を手がけるトヨタファイナンスが利回り0%の社債を発行するといいます。
国債ならまだしも民間の社債までもが0%・・・。いったいどうなってるんでしょうか。
■ 利回りゼロ%の社債
トヨタファンナンスが発行するのは一般企業が発行する社債です。
表面利率は、年0.001%。利回り0%じゃないというなかれ。100万円の社債券を購入した場合、払い込む金額は100万30円。
3年満期なので、100万30円で買って、毎年10円もらって、100万円返ってくるという仕組みなのです。
毎年もらう10円をなにかで再投資すれば厳密にいえばゼロではないですが、顕微鏡でなければ見えないような金額です。
発行額は200億円。要するにトヨタファインアンスは金利ゼロで200億円プラスアルファを調達できるわけです。
■ 社債購入の目的は?
そんな社債買うわけない?いやいや、既に発行額の2倍程度の申込みがあるというから驚きです。
誰が?いったい何のために?
主に申し込んでいるのは、銀行などの金融機関です。
それにしても何の儲けにもならないのになぜと思うのが普通でしょう。
しかし、今、異次元金融緩和の継続が危ぶまれています。なぜなら、日銀が国債を銀行などからマイナス金利で買い取ろうとしても、買い入れる国債自体が枯渇しつつあります。
保険会社なども大量の国債を保有していますが、長期運用で計画的に保有しているため、売ってくれません。デフレから脱却できていないのに金融緩和ができなくなってしまいそうなのです。
日銀は社債の買い入れも行っており、国債が少なくなれば、社債の買い入れをして買いオペを強化するしかないのでしょう。
それを銀行は狙っているのです。ゼロ金利で社債を買っても、日銀がマイナス金利で買い取ってくれれば利ざやが取れるのです。
■デフレ脱却の道は険しく・・・
もはやここまで来たかって感じですが、政府はプライマリーバランス黒字化目標に縛られ、国債の発行を控えざるを得ず、財政出動もできないので、手足を縛られデフレから逃れることができません。
政府が黒字化しても、輸出が増えて経常収支の黒字が増えなければ・・・。
いよいよ国民の貯蓄が減るしか道は残されておりません。
アベノミクスは機能不全に陥っており、出口なしの袋小路に入り込んでいます。
三橋貴明さんの「新世紀のビッグブラザー」にアベノミクスの姿を如実に表す一文があったので引用させていただきます。
当時の民主党政権は、本当に頭がおかしく、「日本国民を危険にさらす公共投資削減」 を堂々と、それこそ「事業仕分け」といったTVショーに仕立て上げ、推進しました。
その後、第二次安倍政権が発足したわけですが、安倍政権は民主党よりも賢く、「黙ったまま」公共事業支出を削減しています。民主党のように、ショーに仕立て上げるのではなく、淡々と支出を削っていっているのです。
その後、第二次安倍政権が発足したわけですが、安倍政権は民主党よりも賢く、「黙ったまま」公共事業支出を削減しています。民主党のように、ショーに仕立て上げるのではなく、淡々と支出を削っていっているのです。
そして日本の公共事業費の推移を表したのが↓のグラフです。

伸びてなーい。
第二の矢「財政政策」はまったくのでっち上げだったといわざるを得ません。そのつけが昨今の自然災害に対する被害につながっているといっても過言ではないでしょう。
今からでも遅くないので、国土強靭化や国防強化に積極的に取り組んでもらいたいものです。そして、遅々として進まない憲法改正も・・・。
安倍内閣ってひょっとして「でっちあげ(あべ)内閣」?これ流行るかも・・・。
【関連記事】
MMTにおける財政規律の考え方と安倍首相の3つの敵
黒田日銀総裁、なぜ怒らない?アベノミクスの梯子外し
正しいデフレ対策が行われないからデフレ脱却ができないのは当然

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