NISAロールオーバー手続完了。人間は合理的でないと自ら実感

昨年に続き、2度目のNISAロールオーバー手続き。昨年同様、保有銘柄をそのままロールオーバーしました。
さて、その保有銘柄なのですが・・・。
■ ロールオーバー、その中身
驚くなかれ、毎月分配型投信なのです。バカだな、と思った人も多いでしょう。我ながら半ば愚かな行為であると感じつつも、そのままロールオーバー手続きをしたのです。
5年前、100万円くらい投資したはずですが、ロールオーバーする投資信託の時価は50万円弱にまで下落。かといって損をしているわけではなくトータルリターンではプラスで儲かってはいるのです。
■ 複利効果の自主的放棄という愚
じゃ、残りの50万円はどこへ行ったといえば、分配金として払い出され、特定口座に振り替えて、他の株式やら投資信託やらを買っているのですから複利効果台無し・・・。
アインシュタインもびっくりという感じです。
払い出されたお金で買った株で儲けても2割税金で持っていかれるのですから、分配金など出ない投資信託でNISA口座内で複利運用したほうが、より節税効果が大きくなるというのに・・・。
人間とはわかっていても必ずしも合理的な行動を取るとは限らないことは自分の行動を見ればわかります。
■ 毎月分配型投資信託の人気が復活!?
しかし、そんな人間も多いのでしょう。
一時期落ち目であった毎月分配型の投資信託の人気が復活してきているというのですから。複利効果が働かない毎月分配型は儲けるという前提に立てば、効率が悪い投資手法です。
それでも根強い人気があり、その人気が再び上がってきているというのですからある種驚きですらあります。
100万円投資して、50万になっても利益が出ているということは、投資したお金のうち、単にそのまま返金されてしまっていると考えてしかるべき金額が相当あるということです。そして、基準価額は目も当てられないほどの低価格に沈んでしまうのです。
あれほど人気のあった海外の不動産で運用する某ファンドなどもはや基準価額が2,000円台なのです。
分配金もらって喜んで、いざ解約したらこれしかないの?っていう人は潜在的にまだまだたくさんいるのではないでしょうか。わかって投資しているならまだ救われますが、知らないとしたら悲惨です。
■ 下衆の勘ぐりと今後の方針
毎月分配型投信の復活は、前金融庁森長官のこわーい睨みが利かなくなったせいもあるのでは考えるのは下衆の勘ぐりってもんでしょうか。
というわけで、来年のNISA枠は70万ほど空いてしまうので、タイミングを見ながらJリートに投資したいと考えています。
これまた分配金が払い出されるので、あまり良い選択肢ではないのかもしれませんが、元本を取り崩して無理に分配してくる投資信託よりはマシな選択でしょう。
あとはJリートの値動き次第。来年もまだまだ高値は続きそうな予感がしますので、時間分散、銘柄分散を意識した投資を心がけたいところでございます。
それにしてもNISA恒久化は見送られる方針のようでがっくりです。まだまだ決定ではないと思いますが、せっかくここまで来たのにって感じです。金融庁と財務省の思惑が一致しないということでしょう。
持てる者と持てない者との公平性に欠くとかなんとかもっともらしい理由があげられていましたが、そこまでしてでも税金の取りっぱぐれを防ごうってことなんでしょう。もういい加減にしろって感じです。
【関連記事】
NISAのロールオーバーを改めて考える
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追加型投資信託の分配金原資についての考察
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