投資家は弱気なのに売り手不在で株価上昇中

チャート



日経平均が7日続伸。じりじりと上昇を続けています。理由がよくわからないのに上がっているのが不気味ですらあります。世界経済の今後には不安感がつきまとっているにもかかわらず・・・。

そして、その一方で売買代金はいたって低調のままです。

じり高にともなって、下げに賭けていた投資家は徐々に買い戻しを迫られています。今の相場にいったい何が起こっているのでしょうか。

逆ウォッチ曲線で考える

ここ最近は東証1部の売買代金が2兆円を割っているようで、さみしい限りとなっています。売買が盛り上がらない中でのじり高です。

今の株の動きを逆ウォッチ曲線で表すと以下のような感じでしょうか。(図が拙いのはご容赦ください)

20191028gyaku.jpg

マークのあたりが現在と考えることができるでしょう。逆ウォッチ曲線どおりに株価が動くとも思えませんが、教科書どおりにいえば、今後、売買代金はますます下がり、株価もそれにともなって下げていくというのがセオリーどおりの動きということになります。

逆ウォッチ曲線・・・

逆ウォッチ曲線とは株価と出来高の関係を表したものです。出来高は株価に先行することが多く、株価が上昇して下落していく過程を曲線にするとその動きは時計と逆方向になることから逆ウォッチ曲線と呼ばれています。


売買代金低調の要因

それにしても売り手も買い手も不思議に少ないのです。

世界的に投資家は弱気に傾いていて買いの手が細っているにもかかわらず、株が下がらないということは売る人が少ないということになります。

なぜ売りが出てこないのか?

それは売らない投資家の存在感が増しているからです。

それはいったい誰なのか?

投資家というにはふさわしくないかもしれませんが、日本銀行です。日本銀行はデフレ脱却のための債券の買いオペに加え、ETFやリートにも買いを入れて株式市場の底抜けを防いでいます。資産デフレは実体経済にも悪影響を与えるからです。

日銀は短期での益出しなどをする必要はないのでいったん買った株はそうそう売りに出しません。

また、上場企業による自社株買いの増加もじり高を支えている要因です。また、自社株買いは市場に流通する株式の量を減らし、売りを出しにくくしています。

PERやPBRから見て、自社株が割安に放置されていると見た会社は自社株買いによって自己資本を減らし、ROEを上げようっていう作戦です。そしてROEの上昇は株価の上昇に直結するのです。

デフレで、設備投資しても儲からないし、手元資金は余るしで、自社株買いに走っているという構図でしょう。

今の相場を端的に表すとすれば

浮動株が減って、売り物がでにくくなり、流動性が低下する中、少々の買いでじり高を続けている。そして高値は追わないが下がらない。

今の相場を一言で表すとそんな感じです。

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