地方銀行の憂鬱(採算悪化)

日銀の「金融システムレポート」によれば、地方銀行など地域金融機関でリスクが高い割りに金利が低い、いわゆる低採算貸出が増えているそうです。
低採算貸出の実態
低採算貸出が貸出全体に占める割合は25%に上ります。銀行によっては4割にもなるところがあるとのことです。
その一方で、銀行が融資先の破綻に備えて引き当てておく貸倒引当金は過去最低水準になっており、リスクとのバランスを欠いているようです。
なぜそういったことが可能となっているのかといえば、景気改善が長期間にわたり継続しており、企業の倒産件数も減少しているからです。
しかし、景気が反転し企業の倒産が増えれば、貸倒引当金が少なくなっているため大きな痛手を被る可能性があります。とりわけ、低採算貸出が多い地方銀行はその可能性が高くなるというわけです。
マイナス金利導入後、銀行の収益構造は非常に厳しいものとなっています。地方銀行の7割が本業では赤字だともいわれています。
地方銀行の今後
地方銀行は今後、生き残りをかけた事業の再構築が求められます。現状が低生産性であるだけにAIやフィンテックの活用により、生産性を飛躍的に向上させる糊しろが残っています。
ゴールドマン・サックスはAIの導入で600人のトレーダーを2人に削減したそうです。もちろんITの技術者は増員しています。
日本の銀行も仕事の質を変えていく努力をしないと縮小均衡、ひどいところは経営破綻にいたるところも出てくるかもしれません。銀行という堅苦しいイメージを払拭できるか否かが未来の銀行の生き残りを占う鍵となりそうです。
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