働き方改革で労働生産性は向上しているのか?

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働き方改革法令が正式に施行されたのは2019年4月からです。

しかし、その前から法規制を前提とした前倒しの対応が多くの企業で実施されていたのではないでしょうか。

会社にもよるでしょうが、やたらと働き方改革などといって、実質的には残業規制が行われ始めたのは3年くらい前からではないかと記憶しております。

さて、この働き方改革ですが、企業にどのような影響を与えているのでしょうか、また与えることになるのでしょうか。



働き方改革の目的と労働生産性


さて、この働き方改革の目的はさまざまあるのでしょうが、一口で言ってしまえば、「労働生産性を向上して労働時間を減らし、健康的な生活を送る。」とそんな感じなのでしょう。

ところで、そもそも論として労働生産性って何なのでしょうか。

それほど難しい概念ではございません。単位時間あたりに1人の労働者がどれだけの付加価値を上げることができたかを測る指標が労働生産性です。

では付加価値とは?

これが案外難しい。さまざまな計算方法があったりして、少々複雑です。しっくり来るのは日銀方式でした。

付加価値 = 経常利益 + 人件費 + 貸借料 + 減価償却費 + 金融費用 + 租税公課

私なりに解釈すれば、利益に自分の給料や税金足した金額と思っておけば当たらずも遠からじでしょう。

働き方改革法施行後の労働生産性


さて、2019年4月からの法施行以降、日本の労働生産性は向上しているのでしょうか?それとも・・・。

さまざまな経済データを提供しているCEICのデータによれば、2019年4月~9月までの労働生産性は昨年よりも0.3%程度上昇しています。

この数値と働き方改革との相関はまったくの未知数ですが、少なくともマイナスではないのでほっとしました。

もっとも、10月以降は消費増税の影響も出てくるでしょうし、2019年4月~9月期は駆け込み需要による上乗せもあるでしょうから安心はできません

労働生産性向上の条件


労働生産性を向上させるには4つの投資が必要です。これなくして、働き方改革による労働生産性向上は望めません。経済の縮小均衡が待ち受けるだけとなります。

さて、その4つとは・・・

1.設備投資
2.人材投資
3.公共投資
4.技術投資

です。

日本の現状


設備投資
日本の現状を見れば、設備投資には抑制的であり、企業の内部留保はたんまり。以下は内部留保とイコールではありませんが、企業の持つ現預金の推移です。利益は上がっていますが、その利益を投資に回していない現状が見て取れます。

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人材投資
人材投資という面では国立大学法人への交付金は年々減らされているという現実があります。

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公共投資
公共投資は一応アベノミクスの矢の1本にはなってはいるものの実質放たれることもないという事実もあります。増えているのは赤い特例国債ばかりであり、その要因は高齢化にともなう社会保障費の増加です。公共投資に使われる建設国債は民主党政権下とほとんど同じで伸びておりません。

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技術投資
技術投資についても科学技術への予算は横ばいのままです。これでは他国に比べて相対的に劣っていくばかりでしょう。それにしても中国の伸びは尋常ではありません。中国の技術を笑う傲慢な日本の評論家はいずれ中国の技術に度肝を抜かれる日が来ることを覚悟しておかねばなりません。

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(データ出所:「新世紀のビッグブラザーへ」三橋貴明氏ブログより)

と、かなり深刻な状況と受け止めざると得ないのであります。

まだまだ、検証するには早すぎるとは思いますが、今後の推移を見守りたいと思います。

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