インド自動車市場復活の兆し、一方中国は低迷が続きそう

地球



中国は17か月連続、インドでは13か月連続で、新車販売が前年同月を下回り続けています。



中国の状況


2019年11月の新車販売は前年同月比で3.6%減です。それでも台数にすれば245万台!実に日本の半年分を1か月で売り上げるのですから、その市場規模のデカさには驚かされます。

中国の新車販売が減速し続けているのはやはり中国経済自体の減速にあります。米中貿易戦争が追い討ちをかけていて、消費者の購買意欲が高まりません。

中国経済の停滞は今後も継続すると見られ、自動車販売も低迷が長期的に継続しそうな気配です。

インドの状況


一方、インドはどうかといえば、2019年11月の新車販売は前年同期比で4%減です。台数は32万台と中国市場に比べると小さいとはいえ、ドイツの市場規模とほぼ同じです。中国の市場が大きすぎるだけなのです。

インドが中国と大きく違うのは、ここに来て大きく新車販売台数が急回復してきている点です。8月は前年同月比で3割もの減少でしたが、ここに来て一気に持ち直してきました。

政府のテコ入れ策とメーカーの新車種投入の効果が徐々にではありますが、顕在化してきました。

特に目立つのが高価格帯であるSUV車の売上げが増加していることです。SUV車のみに限れば33%増と大幅な増加に転じました。

インドにおけるスズキ(7269)の子会社であるマルチ・スズキの売上げも持ち直してきています。

それにしても中国もインドも巨大市場ではあるものの、下図の自動車普及率を見れば先進諸国に比べるとまだまだ雲泥の差があります。

20191214car.jpg
(出所:社会実情データ図録)

それだけにまだまだ相当の伸びしろはあり、販売が持ち直したときのV字回復は急角度になるものと予想されます。

日本におけるスズキの存在感


ところで、日本市場における2019年度の新車販売で、スズキが2位に躍り出る可能性が出てきました。これはちょっとした驚きです。

今まではホンダ(7267)が万年2位といった感じでしたが、今年度、部品不具合で生産を停止している車種があり、その影響で前期実績の1割減ほどで推移しています。

一方のスズキも検査不正の影響で減産を余儀なくされているのですが、落ち込みがホンダよりも小さく、共倒れではあるのですが、ホンダの倒れ方がよりひどいといったところです。

それにしても日産の凋落が目に余る。一昔前はトヨタ、日産の序列だったという印象なのですが・・・。もはや日産は国内に限ればダイハツをも下回る5位に転落してしまっています。

1位はもちろんトヨタ。雲の上を飛んでいるといった様相で断トツのトップです。

国内における新車販売動向


それにしても、消費増税後の10月の新車販売台数の落ち込みはひどい。前年同月比で24%減と4分の3に落ち込みました。

駆け込みは小幅であったにもかかわらずです。消費者の財布の紐は確実にしまってきてきます。

2019年冬のボーナスは全産業ベースで7年振りに1%ほど減少した模様です。企業業績悪化が要因ですが、その元を辿ればやはり・・・。米中貿易戦争に行き着きます。

その証拠にマイナス幅が大きいのは製造業。中国への輸出の落ち込みが目立っています。

ボーナス減少、消費増税のダブルパンチで可処分所得が減り、新しいクルマを買うどころではないといった家庭が多いのではないでしょうか。

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