言葉を換えて、ゾンビのように甦る搾取ビジネス

砂漠



なにやら、いかがわしかったり、古めかしかったりする言葉を現代風に置き換えてあたかも、新たに誕生したサービスかのような印象を与え、人々から金銭やら労働やらを搾取するビジネスモデルが横行しているようです。

デフレ下の日本では特にそのような傾向が強くなるはずです。

なにしろ、経営者は売上げが増えないので、コストを抑えて利益を出そうとするからです。一言でいえば搾取ビジネスが跋扈するのです。



典型的かつ代表的ビジネス


なんといっても代表格は、人材派遣業でしょう。もっともらしい法整備はなされていますが、率直にいってしまえば、「手配師」とほぼ同義だと思います。

工事現場で働く日雇労働者などを引っかき集めて送り込むようなものが手配師です。そして、ピンハネ。

手配師では、あまりに胡散臭く、古めかしいので、若干洗練されたイメージに変えて「人材派遣」ときたもんです。

合法的とはいえ、やってることはほぼ同じようなものでしょう。個人的意見ではありますが、人材派遣≒現代版人身売買だと思います。

下のグラフは1990年以降の正規・非正規別の雇用者数と非正規労働者の比率を示しています。

20191224hiseiki.jpg
(データ出所:社会実情データ図録)

まさにデフレとともに右肩上がり。ここ数年の人手不足でようやく正規雇用が増えてきたというのが実態です。

また、正規・非正規別の未婚率を示したのが下のグラフです。

20191224mikon.jpg
(データ出所:社会実情データ図録)

30歳代の男性を見ると極端な差があることに気が付くはずです。非正規雇用は賃金も安く、雇用も安定しないため、結婚に踏み切れないのです。

結婚自体が高嶺の花になってしまうというのが現実なのです。

デフレで急速に普及した×××


経営者にとって、デフレ時代に人を雇用することには大変勇気がいります。

たとえ、今売上げが好調でも、今後どうなるかは不透明であり、固定費となる正社員を雇うことは大きな負担です。いったん雇えば、あっさりクビを切るわけにはいきません。

そこで、なるべく人は雇わず外注する。そう、アウトソーシングです。

なにやら格好よく聞こえますが、「人貸し」に近いビジネスモデルです。人貸しという言葉は刺激的すぎて、とても今の世の中で使うことはできません。

でも、実際問題やっていることは人貸しに近いのであります。

昨今はやりの×××


最近では、働き方改革で残業時間が減り、残業代も減ってしまったことから流行っているのはクラウドソーシング

クラウドなどというとなにやら最先端のITを連想させ、洗練されたイメージですが、要は「内職」です。

今どき、内職では流行らないから、名前をクラウドソーシングなどと呼び、クラウドソーシングを利用して働く人をクラウドワーカーなどというのです。

まあ、横文字にしてしまって暗くて陰気なイメージを消そうというわけなのです。

「内職してます。」より「クラウドワーカーです。」のほうが格好いいのは確かです。実は同じこと言ってるに過ぎないのですが・・・。

アメリカからの輸入モデル


なにやらギグワーカーなどという言葉もあるようです。クラウドワーカーとほぼ似ているようであり、単発の仕事を空き時間にこなすような労働者のことをいうようです。

ギグって何?

辞書で調べてみると、小さなボートや一晩限りのライブ演奏などを意味するようです。要するに、小回りが利いて、その場かぎりの労働ってことなんでしょう。ここまでくるともうわけがわかりません。

アメリカ生まれのウーバー・テクノロジーズが展開するタクシーのようでタクシーではないウーバー。こちらもかなり問題含みのようであり、なんとロンドンでは営業免許が取り消されたとか。しかも2度目です。

日本でいえばいわゆる白タクのようなものであり、かなり犯罪の温床になっている模様です。

そのあたりのことは以下の動画をご覧ください。大変参考になります。



「搾取・無責任ビジネス」とはまさに的を得た表現だと思わざるをえません。

それにしても言葉の置き換え、すり替えによるイメージ操作で、事の本質を見誤ってはならぬと肝に銘じたのであります。

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