自動車保険料、大手とネット系の価格差がさらに広がる

自動車



2020年1月からの自動車保険料の料金改定で、大手損保会社とネット系損保会社の対応が割れています。

そして、この構図はネット証券と対面証券との競争にまさにそっくりなのです。



大手損保会社の動向


東京海上、損保ジャパン、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保の大手4社は2020年1月から平均して3%保険料を引き上げます。

引き上げの理由は2019年10月の消費増税による修理費などの増加と、2020年4月に施行される民法改正で人身事故の保険金の増加が見込まれているからです。

契約者にとっては年間数千円程度の値上がりとなり、ただでさえ賃金が伸びず、消費税アップの中で、さらなる困窮への追い討ちとなります。

ネット系損保会社の動向


これに対し、ネット系損保会社のソニー損保、チューリッヒ、アクサ損保、SBI損保意は値上げをすることなく保険料は据え置く方針です。

日本では、まだまだ自動車保険のネット損保が占める比率が約8%と低く、大手との価格差を鮮明にして、シェアをアップさせたい狙いがあるようです。

日本では自動車販売店が損保代理店を兼ねているケースが多く、クルマと一緒にそこで大手損保会社の自動車保険に加入することが多いのがその原因だと思います。

しかし、国によっては半分程度がネット損保が占めているようであり、日本ではその伸びしろが相当大きいと考えられます。

さらなる競争相手の登場


2020年1月から楽天損保の営業が始まりました。楽天損保は朝日火災海上を買収した保険会社です。

試しに見積もりをしてみましたが、これまた安い。大手の約半分の保険料といったイメージです。

現在契約している他のネット損保の現行契約と比較してもさらに安くできそうで、心が揺らぎます。まったくの同条件ではないので一概に比較できませんが。

そして例のごとく、楽天スーパーポイントが1%付与されますし、楽天カードで決済すれば、さらに1%付与されます。乗換えを考えたくもなります。

仲良く3%値上げってヤミカルテルじゃないの?


大手損保会社は火災保険業務で赤字が続いており、自動車保険でカバーするという構図が続いています。

ここで、ドル箱の自動車保険の保険料を据え置いたら収益確保が難しくなるということだろうと思います。

しかし、大手4社の仲良く揃って3%値上げって・・・。

事前に話し合いでもあったのではないかと下衆の勘ぐりを入れたくなります。そして、そうだとしたらヤミカルテルに当たるのではないかと疑ってしまうのです。

しかし、調べてみると、自動車保険は自賠責、任意保険ともに独占禁止法上のカルテルの適用除外となっているようですので、事前に各社で相談してもヤミカルテルには該当しないということなのでしょう。
(私も解釈が違っていたら教えてください。)

それにしても、デフレ下においては今後、ネット損保に顧客が流れていくことは間違いないでしょう。

とりわけ保険料が異様に高い若い世代ではその傾向は顕著であると推測します。

交通事故の長期的傾向


さて、保険料の値上げとは裏腹に、日本では交通事故の件数、死亡者が確実に減少しています。

20200102jiko1.jpg
(出所:社会実情データ図録)

24時間以内の死亡者に限定されているわけですが、その数は自動車が庶民には普及していなかった1950年くらいとほぼ同水準にまで下がっています。

これにはいくつかの要因が考えられます。

・若者がクルマに興味を失いつつあること
・クルマの安全装備が充実し、安全性が増したこと
・飲酒運転の厳罰化
・医療の進化により救われる命が増えたこと

などです。

高齢者による交通事故


また、以下は高齢者による死亡事故件数の推移を表しています。

20200102jiko2.jpg
(出所:社会実情データ図録)

右側を見てもらえばわかりますが、高齢者の死亡事故も人口あたりでみれば確実に減少しています。高齢化で高齢者の数は増えるので件数は横ばいペースではあります。

マスコミが高齢者の事故をやたらと報道し、あたかも「高齢者の運転=悪」のイメージで報道していますが、騙されてはいけません。

交通事故自体が珍しくなってきたので報道されるのです。マスコミは珍しいものを報道したがるのです。当然、そのほうが視聴率が稼げるからです。

そして、マスコミにとって高齢者は絶好の「人柱」なのです。マスコミは常に人柱を探したり、魔女を探すハイエナなのです。

偏向報道をして、庶民に誤った認識をさせたがる大手メディアは腐っているとしかいいようがないのであります。

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