核兵器がある限り第三次世界大戦など絶対起こらない

爆弾



アメリカ軍によるイラン革命防衛隊の司令官殺害、それに対するイランの報復。

ここのところ、にわかに第三次世界大戦などという物騒な言葉が飛び交うようになっています。



そもそも世界大戦って定義はあるのか


ウィキペディアによれば世界大戦は以下のように定義されています。

(1)数多くの国家が参戦する、(2)地理的に世界各地で戦闘が行われる、大戦争のこと。

なにか、あっさりし過ぎであいまいです。

要するに明確な定義など存在しないということでしょう。

多数のしかも巨大国家が参戦し、その戦闘地域が世界的規模にわたり、各国が持てる力をすべて投入する総力戦のことを世界大戦というのでしょう。

そして、これは想像ですが、あとから結果的に名付けられるものではないかと思います。

現代の戦力による総力戦とは


現在、世界を牛耳る覇権国は核兵器保有国です。また、覇権国とはいえないまでも巨大国家の多くが核兵器を保有しています。

総力戦となれば、持てる戦力は余すところなく使用し、手加減なし。民間人をも巻き込む容赦なき戦争となります。

そして、総力戦となれば核兵器による戦争にほかなりません。

従来、核兵器は抑止のための兵器であり、使われることはないというのが暗黙の了解でした。

しかし、ここにきて、ロシアが小型の戦術核兵器の開発を強力に推進し、アメリカもそれに対抗するなど、使われることを想定した核兵器が存在しつつあります。

核兵器を使えばその被害は・・・


現在、世界には約1万5千発の核兵器があると推測されます。

その威力はぴんからきりまでですが、最も破壊力のあるものは、1発で3千万人もの人をこの世から一瞬にして消え去せます。

これは最大クラスの核兵器ですが、ここでは概算のため、一発の核兵器で100万人が死亡すると仮定します。

単純計算ですが、100万人に1万5千発をかけると150億人となり、全世界が総力戦を展開すれば、地球上の人間はすべて死んでしまうことになります。

核シェルターで生き延びたとしても、外に出れば何もかもが消え去った砂漠の世界であり、そこから生き延びるのは困難を極めるでしょう。

勝者なき全面戦争が起きるのか


核兵器による戦争は、お互いに死を招くだけであり、勝者はおりません。

自爆テロを辞さないテロ国家は別として、合理的な判断を行う通常の国家であればやるわけがありません。

そういった意味では核兵器は世界大戦の勃発をむしろ防いでいると見ることができます。

世界大戦の代わりに起こること


これは今も世界のどこかで起きていることですが、局地戦と代理戦争です。

大国が小国をいじめる局地的な戦闘あるいはテロリストによる大国へのテロ行為といった類です。

ベトナム戦争はアメリカ軍が参戦したとはいえ、その本質はアメリカとソ連の代理戦争とみなせると思います。

湾岸戦争などは局地戦とみなせるでしょう。

ところで戦争の定義っていったい何?


以前、韓国の艦艇が北朝鮮の潜水艦による魚雷攻撃で沈没しました。これは明らかに軍事的行為ですが、戦争とは呼ばれません。

ではいったい戦争とは何なのでしょうか。

なんとなくのイメージでは正式に宣戦布告を行った場合が戦争にあたると考えていたのですが、そんな単純なものではないようです。

さまざまな人が戦争の定義について述べています。軍事力による対立という意味においてほぼ同質ではありますが、微妙にそのニュアンスが異なっています。

ポイントとしては、戦争と定義されるには

・主権国家が参戦していること
・軍事力の行使によるもの
・戦闘行為の規模が大きいこと


が必要とされるようですが、あいまいではっきりしていません。

とにかく陰謀がうごめく世界ではありますが、全世界を巻き込む大規模な世界大戦は核兵器が存在する限り2度と起こらないというのが小生の勝手なる結論なのです。

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