習近平氏が国賓で来日することになった経緯はいったい?

パンダ



今春、中国の習近平国家主席が国賓として来日するといいます。

これに対し、一部メディアは猛烈な反発をしています。反対の理由は複数ありまして、それなりの説得力を持つものです。



国賓反対の理由


例として、中国は以下のようなことを行っているというものです。

・ウィグル、チベット、香港などでの人権無視の抑圧的政策。とりわけウィグルでの非人道的行為
・中国に不当に拘束されている日本人が10名程度いること
・尖閣諸島問題がまったく解決していない
・米中貿易戦争のさなかで、アメリカの敵対国である中国のトップをなぜ国賓で呼ぶのかという疑念
・一帯一路という名の実質的な植民地政策

などです。もっともな意見だろうと思います。反対するのも無理ありません。

しかし、国と国とのメンツの中で、国賓で招くという話がいったいどちらから切り出された話なのかを吟味しないと反対するといっても天に唾を吐くことになりかねません。

そこで、国賓待遇での来日に至った経緯を複数のメディアで調べてみました。

以下はその一部抜粋です。(赤太字は私が加工しています。)

JBpressの報道(2019.12.11)


古森 義久氏 産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授

安倍政権が来年(2020年)春、中国の習近平国家主席を国賓として日本へ招待する計画を進めている。

【中略】

習近平主席の国賓としての来日計画は、12月9日の安倍晋三首相の記者会見でも問題視された。外国人記者が「中国による日本人の拘束や尖閣諸島の領海侵入が続くなかで習主席を国賓として招待することには、自民党内にも反対があるが」と安倍首相の見解を尋ねたのだ。
安倍首相は「中国にも日本にもアジアの平和や安定に果たすべき責任があるから、その責任を習主席と話し合う」と答え、習氏の来日が、なぜ実質的な協議よりも友好や歓迎を前面に押し出す国賓扱いでなければならないのかについての説明はなかった


産経新聞の報道(2019.6.27)


安倍晋三首相は27日夜、大阪市内のホテルで、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)出席のため来日した中国の習近平国家主席と会談した。安倍首相は「習主席と手を携えて日中新時代を切り開いていきたい」と述べ、来春に国賓として再来日するよう求めた。習氏は「温かいご招待に感謝する」と応じる考えを示した。

【中略】

さらに「来年の桜の咲く頃、習氏を国賓として日本にお迎えし、日中関係を次の高みに引き上げたい」と述べ、再来日を求めた。習氏は安倍首相の招きに「すばらしいアイデアだ」と賛意を示した。


Newsweek日本版の報道(2019.12.9)


臨時国会閉会に際し、安倍首相が記者会見

【前略】

(安倍総理)
日中両国はですね、アジアや世界の平和、安定、繁栄に共に大きな責任を有しています。習近平国家主席を国賓としてお招きをすることについては、様々な声があることは承知をしております。
しかし、新たな令和の時代の始まりに当たり、今、申し上げたような、この責任を果たすべきとの認識を習近平主席と共有し、その責任を果たすとの意思を明確に示していくことがですね、今のこのアジアの状況においては求められている。国際社会からもですね、それが求められているのだろうと、こう思います。こうした考え方から、習近平主席を国賓として招待することといたしました
同時に、中国との間には尖閣諸島周辺海域における領海侵入や日本人拘束事案等、様々な懸案が存在しています。こうした懸案については、これまでも習主席に直接、提示してきています。
引き続き、主張すべきはしっかりと主張し、そして中国の前向きな対応を強く求めていきます。


個人的見解


上記の報道を読む限り、習近平国家主席を国賓で招くと決めたのは安倍首相であることは間違いありません

ということは、国賓での来日反対行動を起こすということは、安倍首相が習近平氏に詫びを入れて国賓待遇をやめてもらうよう求めていることになります。

一国のトップがこちらから他国のトップにいったん頼んだことを引っ込めることは常識的に考えて無理というものではないでしょうか。

いくら独裁主義の非人道国家とてそれは同じことです。というよりもむしろ無茶でしょう。

そもそも国賓で招くこと自体が間違いだったのです。そしてもう手遅れなのです。お互い国家の面子がかかっているのですから。今更引っ込めたら相手の面子を丸つぶしにすることになります。今後、一切関係を断ち切る覚悟があればそれもいいでしょう。

現実的に国賓待遇をやめるのであれば、安倍首相に退陣してもらうしかありません。国賓反対を唱えることは、安倍退陣を求めるのと同義なのであります。

そして、それは正しい行動に思えるのです。この7年間の安倍首相の成果を見れば、退陣を求めるに十分値します。

唯一の成果は異次元金融緩和による円安誘導とそれにともなう株高といっても過言ではありません。そしてそれは安倍首相の成果ではなく、黒田日銀の成果なのです。

国賓反対よりもむしろ安倍退陣を求めることが道理に叶うのであろうと思います。

切られない切り札


安倍首相が在任したまま国賓待遇を止めるとなれば、来日前に靖国神社に参拝し、尖閣諸島に公務員(あるいは自衛隊)を常駐させるしかない。

そうすれば、習近平氏は日本には来ないでしょう。中国世論が黙ってません。

しかし、そんな勇気が安倍首相にあるはずもない。尖閣に公務員常駐させると言っておきながらアメリカに圧力かけられたら、即あきらめてしまうくらいの腰抜けなのです。

ロシアにもずいぶんなめられたもので、今後、北方領土とは呼ぶなと言われる始末です。

7年あったのに北朝鮮からは拉致被害者が一人として帰ってきません。

外交の安倍」なんて言われていますが、「腰抜け外交の安倍」の言い間違いでしょう。また「アメリカの犬」、「経済界の犬」ともいえ、下手すると「中国の犬」にもなりそうな今日この頃なのです。

かといって野党はもうお話にもならないほどの役立たず集団・・・

そして失望と絶望にかられるのであります。

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