新たな金融商品販売チャネル、金融サービス仲介業

スマホ



銀行、証券、保険等の金融業界の垣根がまたまた低くなりそうです。そして、新たなる参入が相次いできそうな気配が漂いつつあります。



金融サービス仲介業の新設


政府は2021年度にも、総合的に金融商品の販売を仲介できる「金融サービス仲介業」(仮称)を創設すべく、法整備を急いでいます。

今でも、さまざまな金融商品を販売する仲介業者は存在しますが、銀行業務の代理店をするには銀行代理店としての登録が必要、証券業務の仲介をするには金融商品仲介業の登録が必要、そして保険の代理店になるには保険募集人としての登録が必要、と縦割りであり、それぞれ別の手続きが必要です。

そこで、政府は今通常国会で、金融商品販売法を改正し、「金融サービス仲介業」という新たな業態を新設する方針です。

金融サービス仲介業で提供できるサービス


金融サービス仲介業の登録をすれば、銀行、証券、保険といったサービスをワンストップで提供できるという仕組みです。

政府がイメージしているのは、スマホアプリなどでワンストップ型のサービスを提供する新興フィンテック企業の登場です。

あくまで仲介業である以上、お客さんから直接お金を預かったりすることはできません。

銀行や証券会社、保険会社に代わって商品説明等を行い、金融機関の代わりに商品を説明し、販売するということです。そして、お金は銀行や証券会社、保険会社に送金してください、となるわけです。

そして仲介手数料で収益を挙げていくというビジネスモデルなのです。

現在の状況と今後


ところで、実際のところ銀行代理店や証券仲介業はどの程度、世に普及しているのか調べてみました。(保険代理店は山のようにあるので除外します。)

2019年9月末現在で銀行代理業者は合計77となっています。

一方で、金融商品仲介業者は2019年12月末で合計888と銀行代理業者に比べ10倍以上となっています。

銀行代理業が普及しないのは、その要件として銀行勤務経験者の配置義務の存在がありそうです。

証券会社で仕事をするには証券外務員の資格が必須ですし、保険会社では保険募集人資格が必須です。

しかし、銀行業務では特段何も資格を必要としていないため、せめて経験者の配置が義務付けられたのではないかと勝手に推測します。

また銀行業務の特性上、代理店という業態が世間から受け入れづらいという側面や、収益性に欠けるといった面も考えられます。

預金を獲得したからといって、それ自体が収益を生むわけではないからです。融資して利ザヤを稼がねばなりませんが、融資に関するノウハウは一朝一夕には獲得できないと思います。

金融ビッグバンが始まったのが1999年。

約20年かけて、銀行、証券、保険の垣根はほとんど無くなったと考えて差支えありません。

インターネット、とりわけ近年のスマホの台頭は金融業界の長年の秩序を破壊していくことになるでしょう。そしてその主役を演じるのはどうやらIT企業となりそうな気配なのです。

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