上場企業の業績が急ブレーキ。2020年3月予想

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2020年2月10日時点で、日本経済新聞が上場企業のうち、約1,720社の2020年3月期における業績予想を集計しました。



2020年3月期の企業業績予想


日経新聞の集計によれば、純利益は前期比で8.4%の減益です。

前回の集計は2019年11月末に行われており、当時は6.8%減の予想でした。2019年3月期も減益でしたので、2期連続の減益となります。この3か月弱で何が起こったかと考えればその要因はご想像のとおりです。

製造業は従来から厳しい決算が予想されていましたが、ここに来て非製造業の決算予想も減益に転じ、厳しい予想となりました。

減益拡大の要因(消費増税)


増税前の駆け込み需要はたいしたことないというのが当初の見方でしたが、実際は違いました。

やはり反動減の影響は大きかったのです。自動車販売がここ数か月、大きく前年同月比割れを起こしているのをみれば明らかなのです。

キャッシュレス決済でのポイント還元が6月に終了し、消費増税2段階ロケットが発射されることから、2021年3月期も厳しい環境が続くとみます。

消費増税の影響を見誤えていたことから、ここに来て業績の下方修正が相次いだということです。

このタイミングで再びIMFは日本にさらなる消費増税を勧告しました。頭がおかしいとしか言いようがありません。そして、その裏にはやはり彼らが潜んでいることは間違いありません。

製造業へのさらなる追い打ち(新型コロナウィルス)


米中貿易戦争の影響のあおりでただでさえ厳しい予想であった製造業の業績にさらなる冷や水を浴びせたのは新型コロナウィルスです。

製造業の2020年3月期の業績予想は2019年5月時点では6%の減益でした。それが2019年11月には11%の減益予想となり、2020年2月には22%の減益予想とつるべ落としのように下落しています。

ウィルスの影響は現段階では評価が難しく、業績はさらに下振れするリスクもあります。

救いなのは、今回、有事の円高とはなっていないこと。日本は中国のそばに位置するため、ウィルスの影響が大きいのでは?と市場は見ているようです。

株価をどう考えれば?そして有望銘柄は・・・


意外なのは株価はしっかりとしていること。NYダウは3万ドルを窺う水準を維持していますし、日経平均も2万3千円台をキープしています。

2021年3月期の業績回復を織り込んでいるのか、それとも単にあふれるマネーの行き場がなくて株が買われているのか・・・。この辺りの評価は非常に難しいところです。

しかし、明らかだと思うのはデフレからの脱却は困難であろうということ。日本政府が行っていることはデフレを推進させるようなことばかりだからです。

となると有望銘柄はデフレ不況に強い銘柄ということになります。独断と偏見でデフレ耐性銘柄をピックアップしてみました。(現状の株価が割高か割安かは考慮していません。)

PPIH (7532)
いわずとしれたドン・キホーテです。バブル崩壊とともに産声を上げ、デフレとともに成長してきました。

セリア(2782)
100円ショップのセリアです。節約志向が高まることは100均にとって大いに追い風となります。

キャンドゥ (2698)
同じく100円ショップです。

ワッツ(2735)
同じく100円ショップです。

日本マクドナルド(2702)
安くておいしくて、おなかがいっぱいになる。マックはデフレの味方です。

ニトリ(9843)
ドン・キホーテ同様、デフレの中でひたすら成長してきました。デフレ慣れした若い世代にとって、家具といえばニトリでしょう。最近は家具にとどまらなくなってきました。

サイゼリヤ(7581)
超割安イタリアンレストラン。マック同様、デフレの味方です。

カカクコム(2371)
生活が苦しくなればなるべく安いところで買うようになるのは必然です。

投資は自己責任で!

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