東証が取引資格の取得要件緩和へ。その目的は・・・

株価ボード



東京証券取引所は2020年4月にも東証の取引資格取得のための条件を緩和する方針です。

3月中に緩和要件を発表し、早ければ4月から実施していく予定です。



現状の取得要件は?


証券会社が東証の取引資格を取得するにはいくつかの高いハードルがあります。入会金が1億円必要であり、また3期連続黒字を維持していることなどが条件となります。

しかし、新興証券会社にとってはこれをクリアするのはなかなか難しい。なにしろスタートアップで資金的に余裕がなく、また早々に黒字化を実現するのは困難です。

ですから、若い証券会社にとって東証の取引資格を取得することは高嶺の花という場合が多いのです。

資格を持っていない証券会社はどうしているか


新興のスマホ型証券会社などは取引資格を持っている他の証券会社に注文を仲介しています。

その分、余計にコストがかかり、そのコストは投資家の負担へと転嫁されているのです。

新興証券会社が東証の取引資格を取得できればそのような必要もなくなり、顧客の手数料負担も減るというわけなのです。

具体的な緩和要件


要件緩和のための案としてはまず入会金の引き下げです。1,000万円程度への引き下げが検討されているようです。

また、3期連続黒字という要件についても、今後の収益計画を考慮に入れて柔軟な対応が図られる予定です。

資格取得要件緩和の目的


それにしても今なぜ、東証は取引取得の緩和に乗り出してきたのでしょうか。

目先の株価が下落しているから?いくらなんでもそんなタイムリーな対応はできないでしょう。

目的はただ一つ。若い世代にも株式投資を始めてもらいたいからです。

現状、投資家の高齢化が進展しており、60歳代以上は過半数を占めるという偏在化状態にあります。

そこで、なんとか若い世代にも株式投資を始めてほしい、そのためにはスマホ型証券など、若い世代が活用する証券会社を応援していく必要がある。これに尽きると思います。

東証のさらなる秘策


さらに今後、東証は株式を1株から取引できる制度の導入も検討しています。

現状でも1株単位で取引できる証券会社は存在していますが、そういった証券会社はいったんまとめて株式を購入しておき、それをバラにして投資家に販売するという手間をかけた方法を取っています。

当然手間がかかる分、手数料も割高になります。

今後、東証で直接1株単位で取引ができるようになれば、そのような証券会社の事務負担も減少し、投資家が払う手数料も安くなり、若い投資家が増えるだろうという算段です。

なにしろ、投資家の若返りを図らないと日本企業の株がどんどん外国人投資家に買われてしまい、日本人従業員の処遇などお構いなしに短期利益の追求だけに走らされる危険性があります。

そうならないためにも、日本人投資家のすそ野を広げて日本社会にあった株式市場を育てていく必要があると切に感じるのであります。

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