ギャラクシー、焦土作戦でスターアジアを妨害(さくら総合リート買収問題)

Jリート業界では初めての敵対的買収合戦となったスターアジアによるさくら総合リート投資法人(3473)の買収劇。
さくら総合リートの投資主で、さくら総合の資産運用会社であった、さくら不動産投資顧問の親会社であるギャラクシー・ジェイリート・ピーティワイ・リミテッドなる会社が、スターアジアによるさくら総合の買収に「待った」をかける究極の焦土作戦を仕掛けてきたのです。
もはやここまでくるとビジネスを超えた怨恨の域に達しつつあるという印象をぬぐえないのです。
ここ1週間ほどで、ギャラクシー、さくら総合リート、スターアジアから届いた郵便物だけで6、7通にもなるでしょう。その中身はほとんど誹謗中傷合戦です。
目次
おさらい(スターアジアがさくら総合に合併提案)
おさらい(さくら総合側の反撃)
おさらい(同じ日に投資主総会を2度開く)
おさらい(旧さくら総合側からの反撃)
2020年3月30日のさくら総合の総会の議案
ギャラクシーの究極の目的
個人的見解
おさらい(スターアジアがさくら総合に合併提案)
おさらい(さくら総合側の反撃)
おさらい(同じ日に投資主総会を2度開く)
おさらい(旧さくら総合側からの反撃)
2020年3月30日のさくら総合の総会の議案
ギャラクシーの究極の目的
個人的見解
おさらい(スターアジアがさくら総合に合併提案)
2019年5月、スターアジアはさくら総合リートとの事前の協議もなく、一方的に合併を提案したのです。
さくら総合側は当然反発。買収のスキームも法の穴を突いた行為だとして批判しました。
スターアジアはさくら総合の投資主でもあり、さくら総合の投資主総会を開催を求めました。その議案はさくら総合の執行役員を解任して、資産運用会社もさくら総合側からスターアジア側の会社へ変更することでした。
おさらい(さくら総合側の反撃)
さくら総合側は敵対的買収に対するホワイトナイトとして、投資法人みらいに救いの手を求めます。
スターアジア側が求める投資主総会とは別の投資主総会を開いて、さくら総合と投資法人みらいの合併を諮ることにしたのです。
おさらい(同じ日に投資主総会を2度開く)
2019年8月30日、スターアジア側が求めたさくら総合の投資主総会と、さくら総合側が招集した投資主総会が時間を変え、2度開催されることとなりました。
同じ日に投資主総会が2度開かれるなどということは聞いたこともない前代未聞の珍事でした。その議案をシンプルに示せば以下となります。
(スターアジア側総会の議案)
さくら総合の運用会社変更と執行役員変更
(さくら総合側総会の議案)
投資法人みらいとの提携
さくら総合の運用会社変更と執行役員変更
(さくら総合側総会の議案)
投資法人みらいとの提携
結果的にスターアジア側の提案していた議案2つがいずれも可決し、さくら総合側の総会ではそもそも議案が上程されることもなく、議案は不成立となりました。
おさらい(旧さくら総合側からの反撃)
突如、さくら総合の投資主でもあり、その資産運用会社の親会社であるギャラクシーが投資主総会の議決に異議を申し立てたのです。
そして、2020年3月30日に開催される、さくら総合の投資主総会でギャラクシーは投資主として議案の提案をしています。その内容は以下のとおりです。(赤字部分)
2020年3月30日のさくら総合の総会の議案
(スターアジア側の議案)
端的にいえば、スターアジアとさくら総合の合併の承認を求めるものです。これが可決されれば、スターアジア側としてはいよいよ最終決着となるわけなのです。
(ギャラクシー(旧さくら総合側)の議案)
簡単にまとめれば、現経営陣の解任を求めるものです。そしてギャラクシー側に立つ経営陣を送り込むのがその目的です。
端的にいえば、スターアジアとさくら総合の合併の承認を求めるものです。これが可決されれば、スターアジア側としてはいよいよ最終決着となるわけなのです。
(ギャラクシー(旧さくら総合側)の議案)
簡単にまとめれば、現経営陣の解任を求めるものです。そしてギャラクシー側に立つ経営陣を送り込むのがその目的です。
ギャラクシーの究極の目的
ギャラクシ―はさくら総合の投資主に対し、究極ともいえる提案をしています。3月30日の総会でギャラクシーサイドが勝てば、さくら総合不動産投資法人を解散して投資主に現金で支払うというのです。
その想定価格は1口あたり101,000円。現在の時価はなんと7万円を切る水準です。
スターアジアとの合併比率は1:0.89と予定されており、スターアジアの投資口価格は82,100円(3月16日現在)。
82,100×0.89≒73,069円
10万円と7万円ちょっとではだいぶかけ離れているし、これが本当ならギャラクシーの提案も傾聴する価値はありそうです。
でもこんなに市況が悪くなっている中で本当に101,000円になるように売却できるのかはいささか疑わしい。すかさず、スターアジア側からも解体阻止と解体価格になんら実現可能性が担保されていない旨を主張する手紙が届きました。
個人的見解
もう少し、資料を眺めてみないとはっきりとした結論は下せませんが、個人的には、やはりスターアジア側につきたいというのが現状の考えです。
3月24日あたりまでには結論を出さないと間に合いませんので、今週末にもう一度考えてみたいと思います。
それにしてもここまでして合併に反対するとは・・・。もはや子供の喧嘩状態のようですが、それはそれでまた興味深いのであります。
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