逆張り投資家をも駆逐する新型コロナウィルスの恐怖

2020年2月末までは新型コロナウィルスによる下げ相場を好機ととらえる個人投資家も多く、投資信託市場へ流れ込む資金は純増していました。
ところが、ウィルスの影響が世界の国々に飛び火し、その被害が拡大した3月はいよいよ、その投信市場への資金流入も徐々に途絶えつつあります。
好調だったバランス型投信にも陰りが・・・
2019年末まで、NISAやイデコといった非課税投資、積立投資が若い世代を中心に拡大し、投資信託市場は活性化していました。
中でも好評だったのは投資する資産を分散させるバランス型の投資信託です。バランス型投信が投信市場に占める割合は2割にも達しました。
その心はやはり長期的な視点に立った資産形成です。
しかし、3月のコロナショックはあまりにもひどかった。バランス型投資市場への資金流入も減少し、純減に落ち込むこととなりました。実に3年ぶりの低水準となってしまったのです。
とりわけ被害が大きいのはレバレッジ型
バランス型投信の中でもひときわ資金流出がひどかったのはてこの原理を利かせたレバレッジ型の投資信託です。
証拠金を差し入れて、元手の何倍もの取引が可能な先物取引などを駆使し、高いパフォーマンスを狙った投資信託の傷が特に深くなりました。
簡単にいえば、お金を借りて株を買う信用取引のような手法を使った投資信託と考えればよいでしょう。
わずかな期間で2割、3割と下落する投資信託が相次ぎ、投資家が青ざめて解約を急いだという構図であろうと思います。
市況が悪いときに投資をやめるのは最悪の選択
狼狽売り。これは長期投資にとっては悪の根源です。長期で見れば安くなったときこそが買い時。特につみたてNISAやイデコなど、積立型の投資手法ではドルコスト平均法による投資が将来の果実となる可能性が高いと思います。
(ただし、レバレッジを利かせた投資信託は避けたほうが賢明だというのが個人的見解です。)
相場が悪いときに積立をやめるのは最悪の選択肢。ここは我慢して投資を続け、短期的な利回りなど気にせず放置プレーに徹するときだと肝に銘じるのであります。
投資は自己責任で!
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