無主権国家日本。依然としてアメリカの保護領

東アジアに睨みを利かしているアメリカの空母の乗員が新型コロナウィルスに感染して、空母による軍事バランスが低下しています。これにより、日本の安全保障が揺らぎつつあります。
東アジアの治安に穴が
東アジア圏の秩序を守っているのはアメリカ第7艦隊の空母によるところが大きいのですが、その空母がアジアのどこかに寄港した際に、乗員が新型コロナウィルスに感染してしまいました。
クルーズ船の例を考えればわかるように船は密閉空間が多く、ウィルス感染しやすい環境にあり、空母は現状機能していないようです。
いわば警察官がいなくなったスラム街といったところです(ちょっと例えが悪いですが)。
中国は武漢ウィルス真っ最中のときにも尖閣諸島には頻繁にやってきており、自国が落ち着きを取り戻し(実態不明)、アメリカという警察官がいなくなれば尖閣諸島に中国がやってくる回数が増えることは当然に予想されます。
最悪、火事場泥棒のように上陸して占領してしまうかもしれません。台湾も日本同様、危機感を募らせているものと思います。
海上自衛隊はなんとか自力で国防力を上げようと努力してくれており、ありがたい限りですが、法律にがんじがらめに縛られてできることには限界があります。
戦後日本の立ち位置は・・・
ところで、いささか古いですが、アメリカ、カーター政権時代の安全保障政策補佐官であったブレジンスキー氏は自著の中で戦後日本のことを、アメリカの保護領と表現しています。
日本は経済活動こそ自由に行うことができますが、こと外交、軍事に関してはアメリカの意向に逆らうことはできない保護領同然だというのです。
そして、その本が出されたのは戦後まもなくではありません。1997年のことです。
戦後50年以上経っても、アメリカの子分から抜け出すことはできず、今現在もなんらその状態は変わっていません。
ブレジンスキーはさらに、自衛隊はアメリカ軍の延長として使用される道具であり、日本外交の道具ではないと言い切っています。
この立ち位置は永遠に?
要するに日本はアメリカの下請け国家であり、その国家主権は経済分野を除いて、ほぼほぼ認められていないというのが現状なのです。悲しい現実なのです。
また、親日家として知られる米外交官、ジョージ・ケナン氏でさえ、戦後日本は「アメリカ外交のチェスの駒」と表現しています。
この現実からどうやって脱皮し、日本がその誇りを取り戻すことができるか?
個人的見解ですが、まずは憲法改正がその一歩となることは間違いないと思うのです。
しかし、それすら遅々として進まず・・・。そうこうしていれば今回の新型コロナ騒動で、その話もどこかへ吹き飛んでしまいました。
まずは日本はアメリカに完全に見下されていることに少々の怒りを感じなければならぬと感じる今日この頃なのです。
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