2020年4~6月期GDPは前年比マイナス25%の予想!?

氷河



消費増税後の2019年10~12月期、日本の実質GDPは年率換算でマイナス7.1%に落ち込みました。これはまだ新型コロナウィルスの影響がまったくない状態の数値です。

その後、2020年1月下旬からにわかにウィルスの存在が注目され出して、危機感が現れ出したのは2月の後半あたりといったところです。コロナウィルスの影響で今後の日本経済、世界経済はどうなってしまうのでしょうか・・・。



2020年1~3月期のGDP予想は・・・


さて、2020年1~3月期のGDP年率換算(※)。本来であれば前四半期の反動からプラス、悪くてもゼロ程度の数値が予想されていたのですが、ウィルスの影響で一挙に目算が狂ってしまいました。

前回に引き続きマイナス成長は間違いなしと見ます。さて、その程度ですが前回の半分程度、マイナス3%前後ではないかと予想します。

2020年1~3月期のGDPの発表は1次速報が5月18日となっています。どんな数値が出てくるか、ある種恐いもの見たさといったところです。

(※)GDP年率換算
内閣府では四半期ごとの実質GDPと前期比(前四半期からの増減率)が公表される。経済成長率の議論は、前期比を年率換算した値で行う場合が多い。 前期比の年率換算は、前の四半期からの増加率が4回続くと前年比はどうなるかを計算したものである。前期比がプラス1%であった場合の前期比年率は4.06%である。(複利計算されるため)


恐ろしいのは4~6月期のGDP


ゴールドマン・サックスが2020年4~6月期の実質GDP成長率を予想しています。そのポイントは以下のとおりです。

・政府の緊急事態宣言を受けて、2020年4~6月期実質GDP成長率を従来のマイナス7.2%からマイナス25.0%へと大幅に下方修正した。

・これはGDPデータを遡れる1955年以降で最大の落ち込みに相当する。 それでも米国のマイナス34%、ユーロ圏のマイナス38%と比べると日本の落ち込みは比較的浅い。

・日本政府が発表した経済対策は、総事業費が108兆円、そのうち財政措置が40兆円と名目ではリーマンショック後の経済対策を大きく上回り過去最大となっているが、GDPに直接計上されるいわゆる「真水」の部分は、14兆円程度と考える。

・消費は4~6月期にマイナス25%と急落を予想。サービス消費はもちろんのこと、家電などの耐久財や衣類をはじめとした半耐久財などの購入も先送りされるとみる。

・企業にとっては資金繰りと雇用維持が喫緊の問題となり、先行きが見えない中では設備投資も当面先送りになることから、前期比でマイナス40%の落ち込みを予想。

・輸出は、すでに海外の需要減退を織り込み、前期比年率マイナス45%の急落を見込んでいたが、緊急事態宣言による休業などの影響を考慮し、4~6月期はマイナス60%へとさらに下方修正。また国内需要が減少することから、輸入もマイナス40%と大幅な減少を予想。

・7~9月期に新型コロナウィルスの影響が終息に向かうことを前提にとすると、それ以降は経済対策効果、海外経済の回復に伴い、日本経済もプラスに転ずると想定。しかし年前半の大きな落ち込みを取り戻すには至らず、2020年の成長率はマイナス6.0%を予想。


新型コロナウィルス騒動の収束への道


いやはや厳しい予想となっています。今回の騒動が収束する方法は究極的には以下の2つに集約されます。

・有効なワクチンが開発され、十分に供給される

・国民の多くが無症状感染を含め新型コロナウィルスに感染し、社会に免疫が広がる

都市封鎖によるウィルス蔓延の防止は医療崩壊を防ぐ意味では非常に有効ですが、収束への道筋は長いものになります。要するに少人数で徐々に感染していくことで、充実した医療の供給を続け、死者をなるべく少なくしようという戦略です。

そしてその戦略は今のところ海外諸国に比べてうまくいっています。それは以下のグラフを見れば明らかです。

20200411sisha.jpg
(出所:社会実情データ図録)

頭を抱えるのは高齢者です。何しろ高齢者が罹患した場合の致死率は若い人に比べて格段に高い。高齢者はワクチンが開発されるまで、なるべく外出を控え、ウィルス感染を防ぐのが得策です。

(参考:年齢別感染者数・死亡者数)20200410tisiritu.jpg
(出所:社会実情データ図録)

政府の経済対策の欺瞞(嘘)


政府は新型コロナ対策としての財政出動の額を108兆円と発表しました。

しかし、その中身が大問題です。

108兆円の中には社会保障費や税金の徴収猶予、企業への貸付枠拡大などが多く含まれており、上記ゴールドマン・サックスの発表のとおり、GDP拡大に直接結びつく、いわゆる「真水」はわずか14~16兆円ほどしかありません。

ちなみにアメリカは2兆ドル(約220兆円)の財政支出を発表しており、それはほぼすべてが真水です。

金額がアメリカの半分だからよく頑張ったなどというのは大いなる勘違い(政府はそれを狙っていると思われる)であり、日本の景気浮揚策は脆弱を極めていると言わざるを得ません。しかもやることが遅いのですから救われない。現に資金繰りに行き詰った企業がバタバタと倒産し始めています。

このあたりのことは以下の動画をご覧いただくとよく理解できると思います。



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