新型コロナ騒動でメンタル疾患が増加する理由

労働



ツイッター上の言葉に「疲」「ストレス」というキーワードが増加しているとのこと。学校は休校し、テレワークなどにシフトして、通勤疲れも軽減されている面があるのですが、そう簡単に割り切れないのが人間心理というものです。

SARS、新型インフルエンザとここ10数年でパンデミック騒動は2度ありましたが、ここまでひどい騒ぎとなったのは今日本で生きている人にとって、ほとんど初めてではないでしょうか。

なにしろ初めての経験であることが多く、何をどうしていいかもわからない(政府ですら)のですから疲れてストレスが溜まるのも無理からぬところです。

そして、この新型コロナウィルス騒動で、メンタル疾患は確実に増え、また自殺者数も増加するでしょう。その理由はいくつも見つかります。



(理由1)パニック状態によるストレス


情報は錯そうし、政府がいろいろと要請してきます。ときに言うことは支離滅裂。それに企業や学校は対応していかねばならず、対応方法で意見が対立することも多いと思われます。

平常時であればなんとかごまかせていた、ぎくしゃくした人間関係もごまかしがきかなくなり、口論や喧嘩に発展することが多くなります。現に家庭に目を向ければ「コロナ離婚」なる新語も登場しました。

嫌な輩にいよいよ我慢もならなくなって爆発してしまうのです。社会の「遊び」がなくなって「摩擦」が表面化してくるのです。

(理由2)運動不足


仕事帰りや週末に、ジムでトレーニングをしてストレス発散というビジネスマンもいるでしょう。運動はメンタルヘルスに非常に有効なのです。運動することによって、脳内のセロトニンなどの物質が活性化し、幸福感を高めます。

しかし、今回の騒動でジムが休業してしまったり、営業していても行きづらかったりして、運動不足になる人が出てきています。当然、ストレスは発散されず、脳内物質も活性化されません。必然的にメンタル不調に陥る可能性は高まります。

また、テレワークなどが多くなると通勤などによる無意識の運動もなくなり、歩くというもっとも基本的な運動すら少なくなってしまいます。

(理由3)日光浴の不足


意識的に日光浴をしている人はほとんどいないでしょう。しかし、通勤するために外に出れば、それだけで自然に日光を浴びることになります。

日光などの強い光は人間の脳内物質に影響を与えています。日光を浴びることでメラトニンが形成され、夜には深い眠りにつけるのです。

日光は生活のリズムを整えてくれる役割があります。また、日光を浴びることでビタミンDを摂ることもできるのですが、外出規制がかかればそれもできません。

(理由4)資金繰り倒産の不安と増加


これは主に自営業者や経営者に重くのしかかる恐怖です。平常時であればなんら問題のなかった資金繰りが、コロナ騒動による売上急減で、突如として想定外の事態に陥りました。

売上が7割減とか8割減とか、もはや信じがたい光景が外食産業などで広がっています。売上が減っても社員には給料を払わなければならないし、家賃も同じです。

社員を解雇するとなれば当然、経営者にも重いストレスがかかります(社員はもちろんのことですが)。いくら肝の座った経営者でもストレスが重くなればメンタル疾患になる可能性は高まります。

(理由5)失業の増加とその不安


経営者のプレッシャーには及びませんが、その従業員にも失職の恐怖はあります。会社が傾いてくれば、従業員はなんらかの変化を肌で感じるものです。

そして、このご時世に職を失えば、新たな職探しは困難を極めるでしょう。高年齢になればなおさらのことです。

なにしろ、失業する場合、その業界自体が地盤沈下をしているので、今までの経験を生かした転職ができなくなっているのです。

失業したら、未知の仕事をしなければならない可能性が高く、経験したことのない仕事に就けば失敗する可能性のほうが高いというのは自明の理です。

(理由6)借金返済への不安


失業にまでは至らないとしても、収入が減る可能性が高い人がほとんどではないでしょうか。

住宅ローンや車のローンなどが残っていて、収入が減れば、借金で首が回らなくなる人も多くなるはずです。

バブル崩壊で破産した人が続出したような光景が再び訪れる可能性が高いのです。お金が無くなると人の心は荒んできます。メンタルに影響を与えるのは言うまでもありません。

(理由7)少数のコア人材への業務集中


平時なら業務を平準化して割り振り、平穏無事に事を進めることも可能です。しかし、有事ではそうはいきません。

少数精鋭で事に当たらざるを得ない局面が多くなります。要するに頼りになる人に業務が一極集中しがちとなるのです。

当然、その人は疲労が蓄積し、過労状態になり、やがて心を病む可能性も高くなります。ある種、無責任社員のほうが精神的健康を保てるという皮肉な状態に陥ります。

【参考】自殺者数の推移


以下は1900年からの世界主要国の自殺率の推移です。

20200412jisatu.jpg
(出所:社会実情データ図録)

1930年あたりのドイツ、1997年以降の日本のデフレによる自殺率の増加がその特徴を顕著に示しています。失業率と自殺率には強い正の相関があります。

それは以下のグラフを見れば納得がいくところです。

20200402sui.jpg
(出所:社会実情データ図録)

そして、今回のコロナ騒動がコロナ恐慌に発展すれば、メンタル疾患者の数が増加し、その究極かつ最悪の結果である自殺が増えることは明らかなのです。

【関連記事】
コロナ倒産が増加。政府は早く支援策を講じて!
大規模経済対策を行わなければ起こるであろうこと
働き方改革のつけは中間管理職へ。そして所得は減少へ・・・
働き方改革の果実、大企業でさえ半分しか還元されず
会社の経営と国の政治は全く別物。経営者が政治に関わる危険
『財務省が日本を滅ぼす』(1997年はデフレ元年)
GDPデフレーターと自殺者数に相関はあるか?
アメリカ人の平均寿命の特徴について考える


にほんブログ村

職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全 [ 井上智介 ]

価格:1,650円
(2020/4/13 21:04時点)
感想(9件)




関連記事

コメント

非公開コメント