スウェーデン、独自戦略で集団免疫獲得!?

真偽はともかく、スウェーデンの保健当局は2020年5月には新型コロナウイルスに対する集団免疫を獲得する可能性があるという見解を示しています。
スウェーデンは多くのヨーロッパの国と異なり、都市を封鎖しないで外出禁止措置も取らず、レストランなどの営業も続けるなど独自の路線でウイルスとの闘いに臨んでいました。
そもそも集団免疫とは何か?
ある感染症(今回でいえば新型コロナウイルス)に対して多くの人が免疫を持っていると、免疫を持たない人に対して感染が及ばなくなるという考えのことをいいます。
人口の6~7割程度の人に新型コロナウイルスの免疫力があれば、1人の人から1人未満の感染者しか発生しないため、やがて流行が終息していくことになります。その後に感染爆発は起こらないということです。
インフルエンザの予防接種はそういった考え方に基づき行われています。
予防接種は自分が罹らないという目的だけではなく、広く集団免疫を持つことにより、免疫力の弱い人を守る役割を果たしているということです。
スウェーデンの具体的戦略と日本の現状
スウェーデンでは他国が飲食店の休業や閉校、市民の外出制限を行う中、小中学校は通常通り開校し、ジムや映画館、バーやレストランも営業を続けています。
都市封鎖による経済への打撃を避けつつ、在宅勤務の推進や社会的距離の確保、高齢者宅を訪問しないなど、政府は市民に自主的な取り組みを求めてきました。
スウェーデンは医療水準も高いため、医療崩壊は起きていません。
以下は人口10万人あたりの医師数と看護師数を表しています。

(出所:社会実情データ図録)
それにしても、日本はかなり少ない医師で医療を支えていることがよくわかります。医師の方がいかに自分の時間を犠牲にして働いてくれているか・・・。感謝しなくては。
また、以下は人口千人あたりの病床数を示しています。

(出所:社会実情データ図録)
日本は世界のトップです。しかし、不思議なのがICU(集中治療室)が相対的に少ないことです。

この理由は何であるのか。現状よくわかりません。ベッドはたくさんあるが、重病患者を治療する施設は少ないのが現状です。
医師の数が少ないのでICUを増やしても意味がないのか、あるいは財政支出を減らすためにケチっているなどの推測が成り立ちますがはっきりしません。
日本がとった戦略も当初はスウェーデンと似ていましたが、今はそれよりも厳しくしており、集団免疫の獲得にはより時間がかかるはずです。
スウェーデンが払った犠牲
スウェーデンの人口は約1,000万人です。そして2020年4月20日現在で新型コロナウイルスによる死者はおよそ1,500人。人口比でいえば0.015%の死亡率です。
日本にあてはめれば約1万9千人の死者が出ている計算となります。
逆にいえばそれだけの犠牲者を出さないと集団免疫を獲得できないのだとすれば、日本でのコロナ騒動はまだまだ始まったばかりと見ることもできます。
それにしても新型コロナウイルスに関してはわからないことが多い。日本や韓国は死亡率が欧米諸国に比べて異様に低い。この理由は今だはっきりしません。黄色人種特有の免疫システムがあるのか、BCG接種が関係しているのか、欧米とアジアでは別の型のウイルスなのか・・・。
謎は深まるばかり、いずれ科学的な検証により明らかにされることだと思います。
個人の感想(暴論かも)です
新型コロナウイルスでかなりの犠牲を払っても、早く経済を立ち直らせるのがいいのか?
有効なワクチンや治療薬ができるまで、経済を犠牲にしても新型コロナウイルスの犠牲を少なくしたほうがいいのか?
これは個々人の置かれた立場で大きく異なります。どちらが正しいということがあるはずもありません。飲食店を営んでいる人で、売上激減により借金で破産しそうな人は前者を望むでしょうし、資産をたくさん持っている悠々自適な人は後者を望む人が多いでしょう。
ビル・ゲイツ氏などは命さえあれば経済は立て直すことができるから、経済活動は止めるべきと言っていますが、超資産家であるから言えることでしょう。
コロナで死ななくても、仕事がなくてすぐにでも飢え死にする人にそんな話が通用するのでしょうか。
個人的には、高齢者と基礎疾患を抱えている人の外出を規制し、ワクチンができるのを待ってもらう。それ以外の人は多少の注意を払いつつ、従来どおりの生活に戻るのが良いのではと考えます。(ワクチンができるまで政府が全国民の生活保証をするなら話は別ですが。)
冷酷かもしれませんが、多少の犠牲は仕方がない。適切な医療を受けられないなら問題ですが、私自身、相応の医療を受けてもダメならばあきらめるしかない覚悟なのです。
そうしないと経済的困窮による死者が激増するでしょう。犯罪も増えるはずです。
以下は犯罪率の国際比較です。

(出所:社会実情データ図録)
注目したいのは日本の1990年■と2000年◆の比較です。
1990年はバブルのピークを少し下りつつあった頃で、まだまだ社会は好景気でした。しかし、2000年は・・・。デフレに突入し、失業率は上昇していたのです。景気が悪化すれば犯罪が増えるのは容易に推測できます。
安倍政権は圧力かけないと何もやってくれないことが明らかになりつつあります。政権を脅かす野党がないのですから当たり前っていえばそれまでです。なんとか自民党に取って代わることのできる政党ができないかと思う今日この頃なのです。
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